【マジカミ】総制作費12億円超えのソシャゲがサービス終了【MGCM】
2023年8月23日、DMM GAMES / FANZA GAMES他で配信されていたアイ・アム・マジカミ(DX)のサービス終了が発表、2023年10月31日にサービス終了した。
すでに引退済みのゲームだったが、サービス開始直後は少し遊んでいたこともあったので思い出を振り返っていこうと思う。
アイ・アム・マジカミとは
2019年6月26日サービス開始、2023年10月31日サービス終了。約4年と4ヶ月の配信。
PC版がDMM GAMES(FANZA GAMES)のほか、iOS / Android版がApp Store、Google Playeで配信されていた。
ジャンルはRPGで、ヒロインとなる魔法少女12人にドレスを組み合わせて強化・攻略していく。
サービス開始時は『マジカミ』の名称で配信されていたが、2021年6月23日に『アイ・アム・マジカミ』へリニューアル。
最大の特徴は宣伝文句でもある『総制作費 12 億円超えの “マジヤバいカミ RPG”』である。
アイ・アム・マジカミの思い出
サービス開始時はそこそこプレイしていたが、半年くらいでほぼ引退していた。
RPG部分は特筆すべき点は無く、フルボイスでないストーリーがあったり、3Dモデルのクオリティが低かったりで総制作費を12億円掛けてもこんなものかと少し落胆した。
制作費と言っても実質人件費と広告費なので、ゲームに関連する実際の開発費の割合は1/10程度のようである。
この内訳はファミ通.comのインタビューで回答しているので結構興味深い。
寝室性能はとても高かったので引退後もちょくちょくログインして寝室を見ることはあった。
アイ・アム・マジカミの良かったところ
・ヒロインの数が決まっており、設定やストーリーに深みを持たせることができる
基本的にキャラクターが無限に追加されるソシャゲで、ヒロインが12人固定というのは当時としては珍しかった印象。
設定やストーリーに深みを持たせることができる反面、シナリオがマンネリ化しやすかったり、推しのキャラが固定されていまうというデメリットもあるが。
・スタイリッシュなストリート系のデザイン
DMM GAMES / FANZA GAMESで配信されているゲームの中でも異彩を放っており、いわゆるペルソナ風のスタイリッシュなストリート系のデザインが胡散臭いカッコ良さがあって結構好きだった。
・寝室シーンの性能が高い
アニメーションやカメラアングルにも力を入れており、寝室シーンは他のゲームに比べて頭一つ飛び抜けていた。
しかも純愛系が多いFANZA GAMESの中で凌辱系にも力を入れていた数少ないゲームだったのでサービス終了は悲しい。
アイ・アム・マジカミの悪かったところ
・キャラクターの3Dモデルのクオリティが低い
サービス開始の2019年時点でもキャラクターの3Dモデルのクオリティが低いのが残念だった。
開発が始まったのが2015年らしいので仕方ないところではあるのだが…。
戦闘中はともかくストーリーでもこの3Dモデルが出てくる。
特に動きが良かったわけでもないので、これなら立ち絵イラストによる紙芝居で良かったのでは…。
特に2020年には原神、2021年にはウマ娘がリリースされてゲームの3Dモデルのレベルが一つあがった。
それなのに2021年に『アイ・アム・マジカミ』へリニューアルしたにもかかわらず3Dモデル周りはあまり変化がなかったのは厳しい。
・ドレスは4凸の前提のため課金圧が強い
最高性能を引き出すためにはドレスは4凸(計5枚)必要だったので無課金・微課金はお断り状態だった。
ガチャも最高レアリティの排出率は表記上3%でしたが全然出なかった、無料石の配布もかなり少なかった記憶。
・運営の迷走と謎コラボ
結構色々な作品とコラボしていたが、個人的にはあまり効果が無さそうな謎コラボが多かった印象。
一般作品とのコラボでは『シュタインズ・ゲート』はともかく、『五等分の花嫁』や『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ』はどうなんだろう…。
コラボキャラ風のドレスとして実装されているがユーザーの層が違いすぎるし、当然寝室もないどころかR18のDX版では当然コラボ自体が無かったことにされている。
個人的には寝室性能が高かったのでアダルトゲームとして頑張ってほしかったが、ここの運営はスタッフが露出していきたい系でマジカミを新規IPとして一般メディアに広げて行きたかったようだ。
その結果どっちつかずの方向性となりコラボ広告費を掛けた割には売上に繋がらなかったのではないかと思う。
・寝室シーンが見放題のサブスク
これはこれで新しい試みなので微課金ユーザーにはアリなのかなぁと思ったが、アダルトゲームでガチャを引く目的の9割は寝室シーン見るためなんだから、課金者は減り全体の売上は低下することが容易に考えられる。
他のゲームで採用していないのはやはり売上的には悪手なのだろう。
アイ・アム・マジカミ サービス終了の理由
生放送でサービス終了発表についての説明があったので簡単にまとめた。
親会社やDMM・協力会社との複雑な契約形態の中で、マジカミをこのまま続けるのが難しい理由が発生した
最盛期に比べると売上の規模は減少傾向にあったが、今すぐにサービス終了するほどの売上まで落ちたわけではない
4周年ぐらいのタイミング(約2ヶ月前)でこのままサービスを続けるのが難しい理由が発生した
サービス継続の可能性も残っていたため、コストカットや人員調整などを行い関係各所と相談をしたり、新機能の開発やDX系コンテンツの拡充や年末に向けての準備は普通に進めていた。
8月の頭(2週間前)にサービス終了が決定した。
関連会社や親会社・DMMなどどこか特定の会社が悪かったのではなく、ここまですごく助けてもらった
とのことで、はっきりとした理由は明言されなかった。
守秘義務とかあるので仕方ないが生放送まで実施してこの説明ではなんともすっきりしない。
ここで『親会社』というのが出てきたので調べてみたところ、アイ・アム・マジカミは『株式会社グリフォン』がオリジナルIPの開発・運営拠点として設立した『Studio MGCM』が運営・開発している。
『株式会社グリフォン』は『サイバーエージェント』と『グリー』が設立した合弁会社で、2023年5月1日付でサイバーエージェント傘下の『CA GameFi』と合併しており『株式会社グリフォン』は解散済。
『CA GameFi』の事業内容は『ブロックチェーンゲーム開発』のようなので、通常のオンラインゲームの開発をすることはなさそう。
子会社のサービスを続けても利益の見込みが少ないゲームにリソースを注ぎ込むよりは、そのリソースも使って新しいブロックチェーンゲームを開発しようと考えるのは経営的に仕方がないのか…。
私は関係者ではないのであくまで推測だが、時系列とプロデューサーの説明から『親会社が合併・解散してしまった』影響が大きかったのではないかと思う。
ちなみに生放送では1番嬉しい報告があった。
なんとクラウドファンディングを行い、達成時にはオフライン版のリリースがされる可能性があるとのことで、サービス終了後も形に残るのは有り難い。
アイ・アム・マジカミ サービス終了の瞬間を看取る
お気に入りの寝室録画のついでに、最後に少し遊んでみました。
メインストーリーはアイ・アム・マジカミ第2部の途中くらいまでしか読めめなかった。
さすがに全部読むと長すぎるのでスキップしてあらすじだけ追っかけていましたが途中からあらすじが記載されなくなったので挫折。
バトルはまぁ…特筆すべきことはなく普通のRPGである…。
サービス終了が発表されてからUR確率100%のガチャをやっていたので残っていた石を全部使った。
こんな嬉しい結果は二度と無いだろうなぁ…w
過去に参加していたコラボストーリーを読み返したり。
版権の関係上オフライン版に収録されないのが残念。
そして2023年10月31日 12時00分にサービス終了。お疲れ様でした。
まとめ
結局のところ『総制作費 12 億円超え』というインパクトは残せたものの、ゲームとしては特筆すべき点がなく、興味を持ったユーザーも『12億掛けてもこの程度のゲームか…』という残念さを体験してユーザーが離れていったのではないかな…。
それでもクラウドファンディングを達成するぐらい熱量の多いユーザーが残っていたようなので、売上が原因ではないサービス終了というのは非常にもったいない作品だったなぁと思う。
FANZA GAMESでは珍しく凌辱系にも力が入っており寝室性能はとても高いゲームだったので残念だ…。
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