「起きろぉ?」 そう語りかけてくる君はそこにはいない 21xx年、世界は約1世紀前に流行った病によって地は沈黙に包まれていた とは言っても外に何もないわけではない 窓を覗くと太陽が降り注ぎ新緑の芽が頭をのぞかせている そして空には車が走っている。 昔はこんな鉄の塊が地面を走っていたと思うとぞっとするね 外を眺めていると「こらL、どこ見てるんだ。モニターを見なさいモニターを...全く近頃の若いもんは」とお𠮟りを受けた。教授は今日ファームウェアのでかい更新が入って不機嫌らしい。
ハローワールドという映画、もしくは小説をご存知だろうか。 その中にアルタラという仮想世界が登場する。 何千何万といったドローンを使い、現実に起きたことを事細かにコンピューターに記録させ、内部でそれを再現することができるという代物だ。 つまりその中には、仮想世界の中だが、もう一つの全く同じ世界があるのだ。 私はそれを作ってみたいと思っている。 作品中では、過去がそのまま再現されることを利用して脳死の患者に過去の記憶を植え付けて、意識を戻すという医療に活用がなされていたが、倫理問
まず初めに、私はVRに五感を盛り込んでより体験をリアルなものにしたいと思っている。 VRだけだと視覚と聴覚からの情報しかない。そのため没入感をそこまで得られない。 嗅覚。触覚。味覚。これらをどうにか再現して、VR世界なんて比じゃない。もう一つの世界を作りたいと思っている。没入感は半端ないだろう。 技術的にも(金はめっちゃかかるが)実現は可能かと推察する。 まず嗅覚。色の三原色のように簡単にはいかないが、確かどこかの大学がにおいを再現するという研究をしていた気がする。 触覚は空