ちょっと待ってて
長らくご無沙汰しています。ちょっと調子が出ませんで、ずうっと本を読んでこもっていました。ご存知の方もいてはるかもしれませんが、仲良くしてた人が急に逝ってしまったの。呆然としたり大泣きしたりを繰り返しながら、少しずつ少しずつ日常に戻ってきています。
ホンマに急にいなくなってしまったことで自分の気持ちをどこへ持っていったらエエのかわかりません。長く辛い闘病生活を支えてきたつもりでいたけれど、支えられていたのはこちらでした。わたしらはよく自分たちの事を『チーム偏屈』と呼んで笑ったものです。気難しいわたしをまるごとぶつけられる唯一の人やった。
あの子はわたしの一部も持っていってしまったんやなって思いました。あんなに好きやったのに、食べることにも作ることにもあまり心を動かされなくなってしまって。しばらくはコンビニに助けられて過ごしました。おむすびもサンドイッチも美味しいのね。知らなかった。
もうずうっとこのままでエエかなって思ったりもして。お金も時間もかからないし、とても楽だねぇって。けどね、わたしの中にあの子の一部が残ってたみたいで。「料理しないで良いわけねぇだろうが!」って言うの。
そうね。そうやった。お料理は裏切らないからって言い続けたあの子を思い出した。崩れそうなあなたを守ったのはいつも次にアレを作りたいという気持ちやった。沈み込んだときに上を向かせたのは作ったあれこれが美味しかった記憶やった。最後に食べさせてもろたパスタ美味しかったよ。絶対忘れへん。
わたしうんと長生きしようと思います。たくさん美味しいもの食べて、いろいろお料理もして、楽しい土産話でいっぱいにしよう。
最後までよう頑張ったねぇ。もう痛かったり辛かったりせえへんのやろう?そっちへはもうしばらく行かへんけど、のんびりしながらちょっと待ってて。