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夜舞しずく
2020年5月6日 21:26
毎日のように、深夜に目が覚める人魚がいた。辺りは暗く、さかな一匹も起きていない。落ち込んだ様子でため息をついている。泡となり、しばらくフワフワと浮かんでは、すぐに割れた。それを目で追ったあと、海藻のあいだをスイスイとかきわけるように泳ぎだしている。岩場に着くと、透明なブルーにまばゆい光が差し込んできた。「みんなには怒られるけど、これを見ないと眠れないのよね」視線の先には、溶けている
2020年5月2日 18:24
窓に雨音が当たる音が目覚まし代わりになった。針のように痛く、それでも、私自身にはぶつからない距離で起っている。こんな憂鬱な季節はいつまでつづくのかな。そう思っていると玄関のチャイムが鳴る音がした。夜な夜な、通販で頼んでいたことを思い出して、さっきまでの鬱々とした気持ちが吹き飛んだ。布団を蹴飛ばしてスキップまでしちゃって、インターホンに応答する。「お届けものでーす」いつぶりだろう。こ