Neko×歌×Amazon初めての買い物
初めてのAmazon利用は、発声の本だった。
当時中学生だった私は、
歌がもっと上手くなりたくて、音楽の教科書には載っていない未知のものを求めていた。
購入したのは二冊だった。
一冊は体の構造が書いてある本。
音声学などで取り扱う発声器官の説明図が書いてあって、
すごく難しかったのを覚えている。
もう一つはメソッド本だった。
こっちは口語で書かれていてとてもわかりやすかった。
その中に書いていたワークで、自分の歌い方を手に入れる為のワークがとても印象に残っている。
そこに書いてあったのは
”100人のアーティスト、それぞれ一曲ずつ完璧に真似するつもりで練習しなさい”
だった。
当時の自分は驚いた。
「(ひゃ、ひゃく?!そんなに?一体それになんの効果が。)」
と思いながらページを進めてみると、
”100人できたと思ったら、一曲、誰かの真似だとか考えずに歌いなさい。
リラックスして出てきた歌声が、あなたの歌声だから”
とかいてあって、
”な、なんだって…!自分の歌声出会いたい…!!
やってみる!!”
とまんまとやる気を奮い起こされたのである。
画して愚直に100人のアーティストさんたちの歌を練習し、
癖を捉えて、何度も歌うというのを繰り返した。
両親の音楽も引っ張り出しては聴き、
ラジオを聴いては曲と出会い、
CDを買いに行ってひたすら歌っていく。
そうして100人に到達するまでの間、
ふとしたときに何気なく歌う歌が、
日に日に誰かの真似じゃなくなるようになった。
あるアーティストさんの曲を歌っているときに、
別のアーティストさんの歌声の流れが入ってきたりして、
歌うのがより自分らしく楽になっていったのを覚えている。
100人アーティストさんの歌声を真似したあと、
一曲リラックスして歌ってみた時は本当に嬉しかった。
とても自由で、かつ真似てきたアーティストさん方のメロディーが自分の中で合わさって、心強かったのを覚えている。
その日から、自分の歌の先生はその真似させてくれたその方々でもあるのだなと思っている。
もちろん学校教育の中で受けた授業で、音楽を教えてくれた先生も私の先生だ。
あとは高校生の時に4度ほど、音楽大学のドイツリートの先生へご縁を繋いでいただいて歌の指導をいただいたことがある。
彼女も私の先生。
何が言いたいかというと、何かを学ぶ為の機会は至る所にあって、
それを教えてくれるのはすぐ身近にある掌サイズの電子機器に入った歌声だったり、
散歩した時に聞こえる鳥の歌声だったり、
学校の先生だったり、誰かが紹介してくれたご縁の方だったりして、
自分の場合、それを教えてくれたのは
勇気出してお小遣いで買ったAmazonでの一冊が始まりだったってことでした。
今日はここで終わり。
磨きたいこと、コツコツみんなで楽しもうね。
ではでは、引き続き今日も良き日を。