(39)ピラカンサ
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このシリーズは散歩中に見た300種くらいの植物を紹介していくシリーズです。
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ピラカンサ
南ヨーロッパからアジア西部原産。
日本には明治の中ごろに持ち込まれた。
名前の由来は鮮やかな赤い実で、鋭いトゲのある植物なので
ギリシャ語の 「炎」を意味する
pyro(ピル) と
「トゲ」を意味する
acantha(アカンサ)という言葉 から来ている。
英語名は
Firethorn(ファイアーソーン)で
やはり炎のトゲの意味である。
実は、一般的に使われているピラカンサという名称は
厳密には、ピラカンサ属に分類されている植物の総称であって、
単独の植物の種名ではない。
日本にあるピラカンサ属の代表的なものとしては、
赤い実がつくトキワサンザシと、
黄色い実のつくタチバナモドキ
などが挙げられる。
ピラカンサの未熟な実には毒があり
ピラカンサの実が大好物な
ある種の野鳥が大量死することがあるのだが、
未熟な実を勘違いして食べたのが原因ではないかと言われている。
熟すにしたがって実の毒性は無くなっていく。
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なぜ、未熟な実には毒があったり渋かったりするのかというと、鳥や動物に食べてもらい種を遠くに運んでもらう場合、未熟な実は、種も未成熟で発芽しないので、これを食べられると、植物としては困るのだ。
そのため
未熟な実の時には
毒になってしまうように進化をしたものが現れたのではないかと言われている。
動物も人間も困ったことには対処していこうとする。
植物もまた少々過激にみえるかもしれないが同じように対処するようである。
ナレーション台本化協力 人外薙魔様
Special Thanks!!
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参考文献