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シャーロック・ホームズ 瀕死の探偵

・シャーロック・ホームズシリーズの著作権が切れたので、
声劇などで利用しやすいように、できるだけ物語の筋を変えず、つまり、翻案する形で、ねこつうが台本の形にしました。


■使用規約

・必ず概要欄、もしくは、字幕・あるいは音声の形で、原作者と台本製作者のクレジットをお願いいたします。

・二次配布をしないでください。

・内容の改変をしないでください。

・無料で朗読・演劇の配信でお使いできますが、商用利用はしないでください。

・自作発言はしないでください。

・また、本規約は予告なく変更できるものとします。当テキストを用いた際のトラブルには如何なる場合もご対応いたしかねますので、自己責任にてお願いいたします。



原作
アーサー・コナン・ドイル

台本製作
ねこつう

■シャーロック・ホームズ
探偵。

■ジョン・ワトソン(語りと兼役)
医師。ホームズの助手をしていたことがある。

■ハドソン夫人
ホームズが借りている部屋の大家。

■モートン
ロンドン警視庁の警部。

■カルバートン・スミス
農場主・細菌研究者。

■執事(モートン警部兼役)
スミス家の執事。

【1】 語り:
ハドソン夫人は、非常に辛抱強かった。
そのような女性だからこそホームズのような下宿人を置いておけたのだと思う。
彼女の家の二階をホームズは借りていたのだが、彼は怪しい化学実験をしたり、夜中にバイオリンを弾いたりした。
さらに部屋にはいかがわしい人物の出入りもひっきりなし。
それだけなら最低な下宿人だったと言えるだろうが
彼は高い家賃を滞りなく支払っていた。

僕とホームズが暮らした期間の支払いを
合計すれば
その家を買い取れたほどだった。

僕が結婚して、二年ほど経ったある日
ホームズが重い病気だそうで
ハドソン夫人から
突然 僕に来てほしいと連絡があった。
もちろん大急ぎで、ハドソン夫人の所へ向かった。

【2】 ワトソン:
ホームズの容態は? 

【3】 ハドソン:
良くありません。
熱も高いようですし、
三日前から、部屋にこもってしまって 何も口にしないのです。
近寄らせてもくれません。
このままでは、命が危ないと思って……

【4】 ワトソン:
何があってそんなふうに?

【5】 ハドソン:
それが……
何かの捜査でイーストエンド埠頭(ふとう)に行って
外国人に紛れて働いていた時に
感染したとおっしゃっていました。

【6】 ワトソン:
それは…なんで……っ
どうしてもっと
早く知らせてくださらなかったのですか?

【7】 ハドソン:
えぇ、それが
医者もいらないし、
助けも必要ないと、言い張られまして
わたくしは今日まで、我慢していたのです。

でも、いよいよ危険だと思い……
「あなたの許しを得なくても、
お医者さまを連れてきます!」
と、
わたくしが強く言ったところ ようやく
それなら、ワトソンくんを呼んでくれと、
ホームズさんがおっしゃってくれて…というわけです。

【8】 語り:
僕は愕然とした。
部屋に入り、ベッドに横たわるホームズを見ると
頬(ほお)はこけ、
熱で顔は紅潮(こうちょう)し、
発疹(ほっしん)も出ていたのだ。
その上
体はカタカタと震えていて
目もうつろ、唇も渇ききって憔悴(しょうすい)している。
近寄ろうとすると、
彼は うつろな目を突然ぎらつかせ、大声で叫んだ。

【9】 ホームズ:
来るな! ワトソン!

【10】 ワトソン:
……ホームズ!
呼んでおいて、それはないだろう
なんなんだ

【11】 ホームズ:
この病気は…感染…するん…だ!

【12】 ワトソン:
そんなことを…
僕が気にするとでも思っているのか?
君は患者で、僕は医者だ。

安心して僕にまかせろ

【13】 ホームズ:
僕に……
近寄るなら、この部屋から出て行けっ

【14】 ワトソン:
何を…言ってるんだ
僕は君を助けたいだけなんだ!

【15】 ホームズ:
では、僕の言う通りにしてくれ
そうしてくれると……
……いちばん助かる

【16】 ワトソン:
しかし、君は、どう見ても病気じゃないか
治療しなければ……

これは
そうだ、医者として病人を放置できない!

【17】 ホームズ:
だめだ
この病気は、君の手には負えない

【18】 ワトソン:
なんだって?

【19】 ホームズ:
君は一般的な病気を診る内科医に過ぎないだろう?
この病気は外国由来の病気でクーリー熱だ。
この高熱と独特の発疹(ほっしん)
そして……体の痛みと震え。
間違いないだろぅ
君は、タパヌリ熱だって知らないだろう?

【20】 ワトソン:
ぁ、あぁ…どちらも初耳だ……

【21】 ホームズ:
そうだろうさ
君では役に立たないんだっ

【22】 ワトソン:
けど…
なら、脈ぐらいは 取らせてくれ

【23】 ホームズ:
触ると感染する
離れていれば問題はない
医者ならわかるだろ?
脈がなんだ
君にできることは、何もないんだよ!

【24】 ワトソン:
そんな言い方…
……っそうだ!
熱病の権威のアインストリ博士が、 ロンドンに滞在中だと聞いた。
博士を呼んで来よう。

【25】 ホームズ:
ダメだ! 
この病気については、
アインストリ博士でも無理だ!

【26】 ワトソン:
それは、君が判断することじゃないだろう!

【27】 ホームズ:
もし、どうしても、僕を助けたいなら
アインストリ博士ではなく
ロウア・バーク街十三番地に住んでいる
カルバートン・スミスという人物を呼んできてくれ。

【28】 ワトソン:
聞いたことがない名前だが……
医者なのか?

【29】 ホームズ:
スミスは、医者じゃない。
彼は外国で農園を経営しているだけだ
「だけ」だが
そこで、クーリー熱が大流行した。
彼は、その病気に対抗するために、 独自に、この病原菌を研究したんだ。
僕を助けられるのは、彼しかいない……

【30】 ワトソン:
それじゃあ、すぐ、彼を呼んでこよう!
……あっ
何をする!

【31】 語り:
僕が部屋を出ようとしたら、
ホームズが恐ろしい勢いで走ってきた。
そして、彼は、ドアの鍵を閉め、
また、ベッドに走って行き
力を使い果たした様子で、崩れるように横になった
僕は部屋に閉じ込められてしまった。

【32】 ホームズ:
君は、
僕から力づくで
鍵を奪ったりしないと信じているよ。
六時まで待っていてくれ。

【33】 ワトソン:
そんなことを言っている場合じゃないだろう?

【34】 ホームズ:
スミスは
とても几帳面で規則正しい生活をする人物なんだ。
早く行っても、会うことすらできない。
今は四時だから、
あと二時間だけ待ってくれ。

【35】 ワトソン:
……(ため息)

【36】 語り:
選べる選択肢がなかったため、そこで二時間を過ごすことになった。
彼の机には、様々なものが置かれていた。
折り畳みナイフ
タバコの箱
注射器
リボルバーの弾薬。
その他、様々なガラクタが置いてあったが、
その真ん中に、
蓋のついた象牙のはめ込まれた小箱があった。
モノクロのしゃれたデザインで
僕は、思わずそれを手に取った。
その瞬間、ホームズが叫んだ。
この世が終わりそうな、ぞっとする叫びで
僕は箱を落としそうになった。

【37】 ホームズ:
ワトソン!! その箱を置け!! 
いいから置け!
ゆっくり……ゆっくり……だ!
そう、それでいい!
部屋のものに触られ(さわられ)たくない!
熱病治療以前に、
僕を精神的に参らせるようなことをしないでくれ。
お願いだ。
部屋のものに、触らないでくれ!
部屋に触ると貝が……貝が繁殖して
覆いつくしてしまう……

【38】 語り:
僕は、あの賢い友人が
正気をなくしつつあるのを見て、
悲しさがこみ上げてきた。

やるせなさを抱えながら
長い二時間を過ごしたあと
六時ちょうど、ホームズに声をかけた。

【39】 ホームズ:
……六時か。
明かりをつけてくれ。
半分くらいの明るさで。
明るくし過ぎないでくれ。
スミスの所に行ったら……
そぅだ
今、小銭を持っているかね。

【40】 ワトソン:
……?
少しなら。

【41】 ホームズ:
いくらある?

【42】 ワトソン:
半クラウンが五枚ほど。

【43】 ホームズ:
少なすぎる。二枚は、ズボンの尻のポケットに、
これで時計に、全部入る……

【44】 ワトソン:
ホームズ?

【45】 ホームズ:
……あれ?
いや、僕は、何を言いかけていた?

【46】 ワトソン:
(ため息)……しっかりしてくれ!
君は僕にスミスの所へ行く指示を出していたんだ!

【47】 ホームズ:
そうだ……スミスの所に行って、
僕を助けてくれるようにと口説いてくれ。

【48】 ワトソン:
辻馬車(つじばしゃ)に押し込んででも連れて来るよ。

【49】 ホームズ:
ダメだ! そんなことをしては!
スミスは僕のことを良く思ってないんだ。
ある事件に関与したんじゃないかと、 僕がスミスを疑ったからね。
だから、うまく口説かないと
彼は助けてくれない。
僕のために、丁寧に頼んでほしい。
そして、僕の症状を正確に、
スミスに伝えてほしい

【50】 ワトソン:
わかった。言われた通りにするよ。

【51】 ホームズ:
それから、ほかに用事があるからと言って、 スミスと一緒に来るのではなく、 彼より早く帰って来てくれ。
君とスミスは別々でいてほしいんだ。

【52】 ワトソン:
それは、困るな……
医者として、彼の意見を一緒に聞かなければ。

【53】 ホームズ:
それなら、もう、君は行かなくていい

【54】 ワトソン:
わかった、わかったよ!
…言われた通りにする

【55】 ホームズ:
それじゃあ、行ってきてくれ
部屋の鍵は、そこの引き出しにある。

【56】 語り:
僕が部屋を出て、辻馬車を拾うために通りに出ると、
顔見知りのモートン警部が偶然歩いていた。

【57】 ワトソン:
モートン警部!
……ホームズのことはご存じですか?

【58】 モートン:
あぁ、お具合が悪いと聞いてはいましたが……
どんな感じですか?
ワトソン先生は、いったいどちらへ?

【59】 ワトソン:
……話しかけておいて、すみませんが、
ちょっと急ぎの用事があるので失礼いたします。

【60】 語り:
僕は、辻馬車を拾うと、
ロウア・バーク街へ向かうと
そこは、立派な住宅街で
スミスの自宅も、
豪華で古風な門や塀に囲まれた屋敷で、
執事が、厳かに(おごそかに)私を出迎えてくれた。

【61】 執事:
はい。カルバートン・スミス様は、
御在宅です。
ドクター・ワトソン様
名刺をお預かりいたします。

【62】 語り:
僕は玄関で待っていたが、
中で言い争う声が聞こえた。

【63】 スミス:
誰だ、こいつは?
ステイプルズ! 
何度も言ってるだろう。
私の研究時間の邪魔をさせるなと。
誰にも会いたくない!
また、明日の朝、来いと、追い払え!

【64】 語り:
僕はやむを得ず、無理やり玄関から屋敷内に入った。
そこには、小柄な男が安楽椅子に座っていて
目を見開いていた。

【65】 スミス:
なんだ貴様? 
勝手に入って来るとは
どういうつもりだ?

【66】 ワトソン:
すみません。人の命がかかっています。
一刻を争うのです。
友人のホームズが、このままでは死んでしまうんです

【67】 語り:
驚いたことに、ホームズの名前を聞いて
スミス氏の態度ががらりと変わった。

【68】 スミス:
君は、ホームズの所から来たのか?

【69】 ワトソン:
ええ……

【70】 スミス:
ホームズがどうしたんだ?

【71】 ワトソン:
申し上げた通り、重病で一刻を争う容態です。

【72】 スミス:
なぜ、私の所に来た?

【73】 ワトソン:
ホームズが、あなたが外国の熱病に詳しいと。

【74】 スミス:
どうして、そんな病気にかかったと
思ったんだろうか?

【75】 ワトソン:
ある事件の捜査のために、 外国人に紛れて港で働いていて感染したと言っています。

【76】 スミス:
どんな症状が出ている?

【77】 ワトソン:
三日前くらいから、
高熱が出ているようです。
食事もとれないでやつれていて体の発疹や痛みも酷く
錯乱(さくらん)した様子も、かなり……

【78】 スミス:
そうか……それは重症だな。
ホームズとは、ある事件で知り合った。
とても優秀な探偵で私は彼を尊敬している。
彼は、犯罪者が相手。
私は、病原菌が相手。
お互い、悪と戦う者同志、というわけだ。
いいだろう。
ホームズを助けてあげよう。
ドクター・ワトソン、一緒に行こう。

【79】 ワトソン:
いや、私は、先約がありまして、
ご一緒できないのです。

【80】 スミス:
わかった。では、私一人でホームズの所へ行く。

【81】 語り:
僕は、スミスが支度(したく)をしている間に、
いち早く、ホームズの所に戻って、
彼にスミスとのやり取りを話して聞かせた。

【82】 ホームズ:
よくやった! ワトソン君!

【83】 ワトソン:
私も、スミス氏と一緒に、治療について考えたい。
同席させてほしい。

【84】 ホームズ:
ダメだ! 
どうしても、この部屋にいたいのなら、
あの机の陰に隠れていてくれ。
何があっても、あそこから出てきてはいけない!
ほら、馬車の音がする。
スミスが到着したぞ。
早く隠れるんだ!

【85】 語り:
僕はやむなく、机の陰に隠れた。
しばらくすると、
ドアが開いて、カルバートン・スミスが部屋に入ってきた。

【86】 スミス:
やあ、ホームズ。変わり果てた姿だね。

【87】 ホームズ:
お願いだ……助けてくれ!

【88】 スミス:
どうして、私が君を助ける義理があるんだい。
君は、私を犯罪者呼ばわりしていたじゃないか。

【89】 ホームズ:
わるかったよ……
ビクター・サベッジのことは誰にも言わない。
あなたは、何もしていない。

【90】 スミス:
ふん! 今ごろそんなことを言うのかね。

【91】 ホームズ:
お願いだ! 助けてくれ……
くそっ……ビクターと同じような病気にかかるなんて。

【92】 スミス:
ホームズ。
少し前のことだと思うが、
何か、箱のようなものが送られてこなかったかい?

【93】 ホームズ:
……箱だって?

【94】 スミス:
そう……箱だ。あの机にあるような箱だ。

【95】 ホームズ:
あぁ
……あれは……あれを開けたら、
バネ仕掛けで、針が……そして血が出て……

【96】 スミス:
計算通りになったというわけだ。

【97】 ホームズ:
……計算通り?

【98】 スミス:
計算通り。
ビクター・サベッジと同じように、
あの仕掛けで君も死ぬわけさ。
証拠のこの箱も
持っていかせてもらうよ。

【99】 ホームズ:
……暗い……灯りをもっと強くしてくれ……

【100】 スミス:
目が見えなくなってきたんだな。
ほら、灯りを強くしてやった。
最後に、何かもう一つだけ、
願い事を聞いてやってもいいぞ?

【101】 ホームズ:
それじゃあ、スミスさん、そのタバコの箱を取ってくれませんか?
……ワトソン君、今のスミスさんの話を聞いていたね?

【102】 スミス:
なに!?

【103】 語り:
私が立ち上がると、スミスはぎょっとした様子だった。
私が立ち上がるのと同時に、
ドアから、モートン警部が入って来て、
スミスを取り押さえ、彼に手錠をかけた。

【104】 モートン:
カルバートン・スミス!
ビクター・サベッジ氏、殺害容疑と
シャーロック・ホームズ氏、殺害未遂の容疑で
逮捕する!

【105】 スミス:
畜生! 
死にそうだから助けてくれって、
言われたから来たんだぞ!
この大ウソつきめ!
こんな大ウソつきどもの証言なんて……

【106】モートン:
こら、暴れるな!
余計に痛い思いをするだけだぞ!

【107】 ホームズ:
モートン警部。
スミスは、上着のポケットに、
今回の事件の凶器を持っている。
開けると恐ろしい毒針が出て来る箱だ。
大事な証拠だが、慎重に扱ってくれたまえ。

【108】 語り:
スミスは、モートン警部に引っ立てられていき、
それを見送ったあと、
僕は、ホームズに尋ねた。

【109】 ワトソン:
いったい……これはどういうことなんだい?

【110】 ホームズ:
カルバートン・スミス。
優秀な専門家なんだ。
クーリー熱の病原菌を培養して
研究できるほどの。
しかし、最悪な心の持ち主でね。
あの怪物は、
財産相続(ざいさんそうぞく)を有利にするために、
ビクター・サベッジという甥を殺害した。
凶器に病原菌を使うようなとんでもない奴さ。
多分、あれと同じような仕掛けで、
ビクターは感染させられた。
それはわかっていたんだが、証拠がない。
それで僕は、あいつを、刺激してみた。
そうしたら、あいつは、匿名であの箱を送って来た。
自分の手口に、相当な自信があったんだろうが、
自信過剰もいいところだ。
僕の所には、いろいろなものが送られてくるから、
郵便や小包は、十分用心して開封するようにしている。
あんなものに、僕は引っかかりやしない。
で、せっかく向こうから送ってきてくれたのだから
利用してやろうと思って
今回の芝居を打ってみたわけさ。

【111】 ワトソン:
いや、でも……その君の酷い様子は……

【112】 ホームズ:
三日も食事を取らないで、
男前でいろというのは
少々無理な注文だとは思わないか?
それに、皮膚の色や発疹のように見せかけたものは
変装でくっつけたものだ。
スポンジで撫でれば、全部取れる。

【113】 ワトソン:
……それにしたって、体に触らせもしないなんて……

【114】 ホームズ:
ワトソン君。
さっきは、あんな酷いことを言って申し訳無かったが、
君は優秀な医師だ。
君が僕に触れば
熱もないし脈拍も正常だとわかってしまう。
つまり仮病なのが君にばれてしまう。
君は、優秀な医者ではあるが
嘘をついたり、芝居をしたりする才能はまったくないだろう?

だから
本当に僕の命が危ないと思いこませた状態で
スミスを誘導してもらうことが必要だった

それが、今回の計画の要(かなめ)だ。

残忍でしつこい性格の奴なら、
必ず僕の様子を見に来ると思っていたよ。
案の定、僕を貶(おとし)め、
証拠を回収するためにやってきた。

窓の灯りを、二回、明るくするのを合図に
モートン警部に踏み込んでもらう手はずになっていたのさ。
さぁて、僕たちも警察に行って今回の仕上げをするとしよう。

それが終わったら、
シンプソンズで
栄養のあるものでも食べようじゃないか。

付き合ってくれるだろう?

……まぁなんだ
実際上手くいったんだ
そんな顔をするな

(了)

☆ Special Thanks

人外薙魔様

※辻馬車
タクシーのような馬車

※シンプソンズ
シンプソンズ・イン・ザ・ストランド
ロンドンの老舗高級レストラン


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