(17)ヤブマメ
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このシリーズは散歩中に見た300種くらいの植物を紹介していくシリーズです。
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ヤブマメ
日本、中国原産で、中国・インド・日本・韓国・ロシア・ベトナムに分布している。一年|草である。
北米のホグピーナッツとの近縁種。
ホグピーナツもヤブマメも三種類の花がつく性質がある。
地上の解放花と閉鎖花、地下の閉鎖花の3種である。
解放花は、花が開いている(写真は解放花)。
解放花は、通常の受粉だが、
閉鎖花は、花が開かず中におしべとめしべが両方あり、自家受粉する。
地上部では、鞘の入ったマメ化に見られる豆果ができる。
それだけでなく、地を這う茎が地下にも伸びて、閉鎖花をつけ、一粒の種ができる。
地上部は種が弾けて数メートル飛ぶ性質があり、こちらは生息域を広げる役割。
地下でできる種は、堅実にその場所を押さえる役割と、役割分担のために、複数種類の花が咲くのではないかと言われている。
※筆者個人の憶測だが、手の込んだ繁殖形態の割には、ほかの植物との競争・あるいは、環境の変化にそれほど強くないのではないかと思う。
私が移動する範囲で見つけたヤブマメはここ一か所だった。
写真のヤブマメも、ほかの植物が入ってきにくい場所に生えていた。