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あたしなんで抱きしめなかったんだろうー親が死ぬ前にしておきたいことー

父ちゃんに会えなくなって1年半が過ぎてしまった いまでも心のどこかでは そのうち父ちゃんは玄関の引き戸をガラッと開けて畑から帰ってくるんじないかって思ってるんだけど でもどこかでもう二度と会えないんだなってわかってる部分もある 認めざるをえないというか 葬儀をして骨を拾って 四十九日と初盆を終えて 儀式を何度か執り行えばさすがに嫌でも 後悔、悲しみ、絶望、諦め それを何度も何度も繰り返して すこしずつ、本当にすこしずつだけど人は誰かの死を受け入れる 受け入れざるをえな

    • 鴨川のハートをゲットした!

      夏休みを利用して京都に長期滞在しました。 混み合うバスを避け移動はひたすら徒歩で。 毎日16,000〜20,000歩歩き、最後の方は本当に足が棒のようになり、感覚がなくなってしまいました、笑 どこもかしこも人人人で賑わっていて、鴨川もさぞごった返しているのでは?と思ったけれどそこは夏!京都の夏といえば暑い☆ さすがに炎天下の鴨川で語らうカップルもおらず、こんなところで夏を感じたのでした。 #夏の1コマ #京都 #鴨川 #鴨川カップルの法則

      • 愉快痛快「常識のない喫茶店」僕のマリ 読書感想文

        「ある日、嫌いだった常連の訃報を聞いたとき爆笑した。わたしにはそういうところがある。ヤフーニュースにも載るほどの著名人であったようだが、店員目線で見れば、むしろよくいままで殺されたりしなかったなと思った。そのくらい店では嫌な奴だった。」 この出だしを読んで本を買うことを即決した。 とんでもねえ本 な予感しかしなかった。 最初は僕のマリさんの2冊目の著書、「書きたい生活」を本屋さんで見かけ、タイトルに惹かれパラパラとめくっていた。 が、その前に上梓されている「常識のない

        • マリオカートで逆走する奴は免許が取れない〜前編〜

          自動車教習所に通ったのに運転免許が取れなかった。 否…正しくは私には車を運転する才能、もしくはセンスと言った方がいいだろうかが著しく不足していた。 え、そんなことあるんですか?って? あるんです😇😇 実際に教習所でハンドルを握るまで免許なんて教習所に通いさえすれば誰しも取れるものだと思ってた。 日常会話の中で免許のあるなしについて誰しも一度は話題にしたことがあるだろう。 ここで言う免許とは「普通自動車第一種運転免許」を指していて、外に出れば老若男女さまざまな人が車を運転

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        • 父ちゃんのこと
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        • 私のTOEIC勉強法 285点からのスコアアップ
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          父ちゃんのいない世界

          恐れていた日がついにきてしまった。 それも突然に。 「奈落の底」というものがこの世に存在し、それがどんな場所なのか私ははじめて知ることとなる。 世界で1番大好きな父ちゃんが亡くなった。 訃報を聞いた時、はじめ何を言っているのかわからなかった。 在宅で仕事中だった私は暢気に昼食は何を食べようかと考えていた。叔母から着信があり通話ボタンを押すと開口一番、お父さんが亡くなったと告げられた。 どこの誰のお父さんの話?と切迫した叔母の様子に反し私は受話器越しにキョトンとしてしまっ

          父ちゃんのいない世界

          父ちゃんより1日多く生きるのが目標

          ここ最近、ジャンボ宝くじをひっそり買っている。 1等が当たったら父ちゃんに半分あげる。 仲のいい友人には 「お父さんそんな大金もらっても喜ばないんじゃない?」って言われる。 友人は父ちゃんに会ったことはないけど、 それはなかなか核心をついている。 父ちゃんはものをあまり買わない人だ。 使えるものは古くなってもずっと大切に使うし、 家具など作れるものは自分で作る。 人からの貰いものや私が捨てようとしていたものを拾ってきては 物に息を吹き込んでいる。 野菜や米も作

          父ちゃんより1日多く生きるのが目標

          スクールカースト下の下だった私がちやほやされるようになっても

          スクールカーストなるものの下の下だった私は 菅田将暉の歌う「まちがいさがし」のまちがいの方ですらなかったと思う。 中学生になった頃から少しずつ太り始め、高校生の頃はまん丸だった。 加えて性格は根暗で非社交性100%! ごくごく親しい人にしか心開かず、またかなり重度の中二病を患っていた。 太宰や芥川を愛読し、死に憧れていた。 内向的ですごくとんがってて、振り返ると恥ずかしさで地球の裏側まで穴掘るか、死にたい気持ちしか湧いてこない。 うん、自分だってその頃の私とは友達に

          スクールカースト下の下だった私がちやほやされるようになっても

          死にたい夜に読めばいい

          爪切男さんの「死にたい夜にかぎって」を読んだ。 SNSやネットで評判が良かったのでずっと気になっていた作品だ。 ドラマ化もされている。 幼い頃母に捨てられ、愛を求め愛に翻弄される主人公が 幾人かの女性と出会い、そしてアスカという最愛の女性と結ばれ、最高にエキサイティングで無駄な6年間を綴ったお話である。 なんだこれは!! ページを捲る手を思わず止めてしまうほど、しょっぱなから大暴走だ、飛ばしている。 冒頭、いきなり6年間生活を共にした最愛の女に振られ、 学生時代

          死にたい夜に読めばいい

          285点からのスタート、TOEICにハマると思わなかった女子の学習記録

          TOEIC初受験、285点!!!!TOEIC、なにそれ美味しいの? TOEICやTOEFLというテストがあることは知っていた。 本屋さんに行けば教材もたくさん売られていた。 でも英語を苦手とする自分には、一生縁のないものだとずっと思っていた。 そんな私がたまたま無職の時に 「就活にも使えそうだし、実力試しにTOEICでも受けてみっかー!」 と1人盛り上がり受験申し込みをしたのが10年前くらいか。 高得点出たら資格のところに書けるじゃん! そんな軽い気持ちで。 TOE

          285点からのスタート、TOEICにハマると思わなかった女子の学習記録

          「来週までにゼクシィ買ってきて」私からのプロポーズ

          プロポーズの言葉はなんでしたか? そう聞かれると困る。 特に夫からはなかった。 うーん、強いて言えば私からかな? 私には結婚願望がなかった。 適齢期と呼ばれる頃にお付き合いしていた人はいるが、結婚の話が出ても それとなくはぐらかしていた。 自分が結婚するイメージが持てなくて。 両親が不仲だった、とか 父親の愛人が家に乗り込んできた、とか そういったことはない。 ただ、女性は結婚すると苦労が増える気がした。 子育てにしても親戚付き合いにしても女性の負担多くない?? 仕

          「来週までにゼクシィ買ってきて」私からのプロポーズ

          終わって抜け殻、キナリ杯 noteは私の本棚

          燃え尽きました...キナリ杯 ええ、抜け殻です。 なんでだ、私が主催したわけでもないのに、笑 キナリ杯とは。 そう、あの応募数が4,000件を超えたという作家岸田奈美さん主催、 おもしろい文章コンテスト。 昨日受賞作品が続々と発表されましたが、なんだか朝からそわそわ落ち着かず、誰よりも早くその作品を読むことに闘志を燃やしておりました。 (そこ競うとこちゃうw) 多才で多彩な作品が選ばれていて、楽しかった。 一人で盛り上がった。 こんなおもしろい文章が書けるなんてと称賛

          終わって抜け殻、キナリ杯 noteは私の本棚

          さよなら、ピクピク

          今日も私は俯き加減 私を悩ませるもの。 数年来の付き合いである「それ」とは実は何度か対峙してきた。 浮気ばかり繰り返すダメ男と「今度こそ別れる!」という強い意志に似た意気込みを持って。 でもダメ男よりもタチの悪い「それ」はいつまでも私を離してはくれず、一体化し私を支配しようとさえしていた。 もう終わりにしたいよ 少しずつ、いつからか私は人と話すとき俯くようになっていた。 視線をやや下に逸らして。 時に表情を隠すため眼鏡をかけ、マスクを着けた。 街を歩くとき、会議中、お気に

          さよなら、ピクピク

          不器用父ちゃん

          父ちゃんは家族に優しい言葉をかけたり 誰かの誕生日にケーキを買って帰ったり 子どもたちのテストの点数を褒めたり そういう気の利くタイプの人ではなかった。 私にだけじゃなく、兄や妹に対してもそうだったし 母に対してさえもそうだった。 だからと言って暴力的とか冷たいとかそういうわけでは決してなかったが。 表面的なことしか見えていなかった私は友達のお父さんと比べたりして そんなに私たちは可愛がられてないんだな、 父ちゃんは仕事が大切で家族のことにはそれほど興味もな

          不器用父ちゃん

          お父さんみたいな人と結婚したい

          そんなことは1ミリも思ったことがない。 小学生の頃、同級生の女の子が 「結婚するならお父さんみたいな人がいい」 と言っているのを聞いて、この子の父ちゃんはよっぽどかっこいいんやろうなあ、と羨ましく思っていた。 今でこそ父ちゃんを尊敬し、父ちゃんを大切にすることが私の人生の 第一ミッションだけれど、そう思い始めたのは本当に30歳近くなってから。 父ちゃんの靴下とパンツと一緒に洗濯しないで、と思っていたし 父ちゃんの後の風呂には入らないと思っていた。 でも、気づけ

          お父さんみたいな人と結婚したい

          親がいつか死ぬということ

          人はいつか必ず死ぬ。 当たり前のことをずっと忘れていたと思う。 身近な人が亡くなるという経験がそれまでになかったから。 10年前父ちゃんから「初期のがんが見つかり手術する」という連絡を もらった時、はじめて父ちゃんが死ぬかもしれないと怖くなった。 何も返せないまま父ちゃんを死なせるわけにはいかない。 感謝の気持ちも伝えてない。 これまで借りたお金も返してない。 そんなこと絶対に許さない。 許さないもなにもこれまでなにもしてこなかった自分が悪いのだけど その

          親がいつか死ぬということ

          我輩は親不孝者である

          振り返れば親不孝ばかりしてきた。 一生のお願いと2、3度と親にお金を借り、 23歳で上京し、28歳くらいまで実家に一度も帰らなかった。 借りたお金は返していない。(小声) 久しぶりに空港に迎えにきてくれた父は数年ぶりに会う私の顔がわからなかった。 これからは父ちゃんにできる限りの孝行をしたい。 懺悔とささやかな感謝の気持ちをここに記していく。

          我輩は親不孝者である