【医用画像関連】放射線画像からもっと多くの情報を④ 〜3D画像の作成〜
はい!ねこのてでございます!
シリーズものとして話が続いていますが、このテーマは一応今日が最後かな?
前回はダイナミック撮影の話をしましたが、ダイナミック撮影をするともう一つ良いことがあるのです。そのご紹介!「おぉ〜っ」てなるはず?、、いやなってくれー笑
ダイナミック撮影をすると、Vascularityを画像情報として付加できるのでした。
そしてそれぞれの画像を見ると、各相で対象としている血管や臓器がしっかり染まっています!つまりコントラストがしっかりついているわけです。
この各相のデータを、専用のソフト(以下、ワークステーションと呼びます)に取り込んでみましょう。するとワークステーション側は「おっ!これは動脈だな?とか、これは臓器だな?」って認識がしやすくなります。
そうすると、ワークステーション側で各々の対象物を抽出することができる訳です。こうして抽出した対象を細かく手直しして、見せ方や色を変えたりすると、
じゃん!!!
こんな感じで、3D画像を提供することができるのです!
見やすい!わかりやすい!手術前にも役立つ!!
これらは全て診療放射線技師が手作業で作成していて、対象がしっかりと濃く染まってることが良い3D画像を作成する最低限の条件となるのです!
つまり、臓器がただ染まっている①の撮影(平衡相)からは良い3Dは生まれないってこと。
(・・・でも、みんな聞いてよ!!!よく理屈がわかってない医師がたまにいて、「この前の平衡相のデータあるじゃん?あれで作ってよ!」とか言われんのよ!
「こいつマジかよ」って思っても患者さんのためだし、頑張って作るじゃん?そしたら、なんかいつもより汚い3Dだねってなるんよ。うおらぁぁあがsぢghそぶあh!!笑)
あ、失礼失礼。笑
話を戻してっと。
画像データからはこうやっていろんな表現ができて、医師にも、その他医療職にも、患者さんにも有益な情報となるんですよ!ってことを知っていただけたら嬉しいです。我々はこうやって、日々淡々と有益な医用画像の提供を目指して仕事しています。
とまぁ、何回かに分けて話をしてきましたが、撮影技術が沢山必要なのはどうしてかというと、「病気をしっかり鑑別して診断する必要があるから」です。
そして、その病気とは主に腫瘍が多い。良性・悪性かの判断や、がんに似ているけどどうだろうって判断。これらはしっかりしないといけない。
だって、もし悪性腫瘍であれば命に関わるから。こうした検査の精度を上げるためにも、画像検査に関わる医療職の努力が必要なのです!
腫瘍の話が出てきたところで、
次回からは、画像を「診る」背景知識として必要不可欠な「がん」について記事にしていこうと思います。
私は医学物理士としても放射線治療に関わっていましたが、この「がん」はなかなかメカニズムがすごいんです。
DNAの話から結構な内容まで、医療職以外の方でも理解できるように、なるべくわかりやすい説明を心がけます!!
お楽しみに〜!