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【小説】連綿と続け No.76

偶然会ってしまったらどんな顔をしたらいいのか、
という思いで来たはずなのに、
結局、侑芽に会えないまま
井波に戻る航は会いたさを募らせた。

一方侑芽は市報に載せるライトアップの件で
久しぶりに本庁にやって来ていた。

黒岩)向こうはどう?

侑芽)正直、何をしていいのかわからなくて

黒岩)うんうん。少しずつやっていけばええのちゃ。まずは8月のライトアップや9月のコキリコもある。無理せん程度にね

侑芽)はい、できるだけ頑張ってみます

黒岩に励まされ本庁をあとにした。
そして航と入れ違いで支所に戻ってくると

村上)お疲れさん!本庁はどうやった?やっぱりあっちの方がいいでしょ?

侑芽)そりゃあ落ち着きますけど。そういえば撮影した写真、市報に使ってもらえるそうです。村上さんのカメラがとっても良かったのでいい写真が撮れました

村上)そらそうよ。アレねぇ、高かったのよ。私物やからね?俺の

侑芽)私物!?壊さなくて良かったぁ。実は落としそうになっちゃったので

村上)ちょっとぉ、勘弁しられ。そうそう、勘弁してほしい話がもう1つあった

侑芽)え?何かありましたか?

村上)あんたの知り合いを名乗る男が突然やって来たが!

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1,387字
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