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保護猫活動の現状:猫たちの未来を守るために①

4月に届いたSOSのメッセージ

2024年4月10日、保護猫活動「にゃーおん」(@hogonekokatsudonyaon_miwatan)の代表者から私たちのカフェに助けを求めるDMが届きました。

「猫たちのことで困っていて、相談したいことがある」とのこと。4月17日に代表の方がカフェに来て、状況を詳しく話してくださいました。彼女はかつて、氷見市で「人とネコのシェアハウス」として活動していましたが、現在はその活動もシェアハウスも停止中。2022年12月頃からは高岡市の空き家で猫たちが暮らしているとのことでした。

代表からの相談は「2024年末までに空き家を退去しなければならない」というものでした。この7匹の猫たちをどうすればよいか、本当に困っているとのことでした。

驚いた現場の実態

その日のうちに現場に向かい、猫たちがいる空き家を見て驚きました。玄関にはゴミが山積みで、足の踏み場もない状態。部屋には3段ケージが4つあり、それぞれの中には1匹から2匹の猫たちが閉じ込められていました。

特に、チャーコという猫は1段ケージに入れられており、「上に上がれないから」との説明がありました。

上に上がれないから1段ケージではなく、上に上がれるようにステップを準備してあげたり、その子が動き(過ごし)やすいように工夫をしてあげることが大切だと私は思います。

チャーコが上がりやすいように木のステップを手作りしました

猫は上下運動が必要です。狭そうだし、かわいそうだったので、使用してない2段になっているケージ(元は3段ケージだが、台が1つしかなかった)が1つあったので、綺麗に掃除・消毒をしてから移動しました。

他の猫たちも狭いケージ内で、小さなトイレを2匹で共有し、猫ベッドもない状態で生活していました。水はペットボトルの自動給水器で補充されていましたが、水の交換や容器の洗浄は毎日は行われていませんでした。食事も継ぎ足し状態で、不衛生な状況でした。

お世話が2日間行われないこともあり、「もっと長く行かなかったこともあったのではないか」と尋ねたところ、「覚えていない」との返答でした。

さらに、昨年の真夏の暑い日や真冬の寒い日にもエアコンは使用されておらず、過酷な環境に猫たちは晒されていました。このような環境がどれほど猫たちにストレスを与えていたのか、想像するだけでも胸が痛みます。特に夏場、水が熱くなっていたことも容易に想像できます。

緊急対応

その日はできる限り掃除とお世話を行い、翌日から毎日お世話に通うことを約束しました。また、お世話に行けない日は連絡してもらうようにお願いし、その日は一度カフェに戻りました。

1日でも早く猫たちが快適に過ごせるよう、4月30日に再び訪問しました。この際、掃除道具を持参し、100円ショップで購入したクッションを猫ベッド代わりに使用しました。また、チャーコのために手作りのステップも持参し、掃除を開始しました。

散乱するゴミと不安定なケージ

まず最初に、溜まっていたゴミ袋5袋を外に出しました。幸運にも午後にゴミ収集車が来てくれたので、すぐに処分できました。

ケージの中や外には猫砂やカリカリ、猫の毛が散乱しており、ケージの下やその周囲にも排泄物がいくつか落ちていました。

ケージの組み立ても正しくされておらず、上にも物がのせられていたので歪んでいました。歪みも直して、ケージの中、床を綺麗に拭いて消毒をしました。

これからは、毎日お世話に通い、次のことを徹底するように伝えました。

  • ごはんの容器は毎回洗い、新しいカリカリを与えること

  • 毎日水を変えて容器も洗うこと

  • 床をモップで拭くこと

  • ゴミを溜めずに処分すること

私にとって毎日お世話に行かないことや、行っても1日1回、猫たちをケージに閉じ込めたままにしておくことは、受け入れられないものでした。猫たちに対する思いやりや愛情のなさや、無責任さを痛感しました。

また、借りている空き家も大切に使用せず、まだ借りて1年半だというのにこんなに汚していてとても理解し難い状態でした。

これが、実際に私が目の当たりにした現実です。

動物も人間と同じく感受性豊かな生き物です。今、猫たちが何を感じているのか、その視点に立って考えることが必要です。

今何を感じているのか、動物の目線に立って考えて活動をすることが大事だと思っています。表からだけでは見えない活動の真実を知って欲しくて今回投稿させていただきました。

長くなりましたのでその後の様子も、次の記事でお伝えしていきます。

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