詩「月夜の日記」について
エブリスタに詩「月夜の日記」を投稿しました。
これは一部本当にあった私の体験で、祖母が亡くなる前に住んでいた高齢者住宅のおばあちゃまから聞いた話をもとに書いていました。
ちょうどこれを書いていたのが1年前、私が結婚(入籍)したてのころだったように思います。
何もかもが新鮮で、真新しく、「生活」というものを二人きりで作り上げていくことがいかに大変だったか、そしていかに素晴らしいことなのかを思い知りました。
月が見える晩だけ月あかりで日記を書くおばあちゃま。
そんな素敵な女性になりたいと思いますし、そうなっていこうと思います。
いくつになっても、趣味を持っていることはとてもいいことのように思います。それが人生を豊かにしてくれるのなら、なおさら。
私の祖母は、字のきれいな人でした。
祖母は習字の師範をしていて、字の汚い私などにお正月や冬休みの宿題にお習字が出ると、普段は孫たちにやさしい祖母でも叱りました。
ここのトメがね! ここのハライがね! なってないわよ!
と厳しいことを言われて赤を入れられてしまいました。
泣きそうになりながらお習字をしていたことを思い出します。
そんな祖母が認知症にかかり、高齢者住宅に入居して、得意の習字をやらなくなってしまったことがありました。
「うまく字が書けないの。字に叱られちゃいそう」
まるで幼い女の子のようにそう呟いていた祖母が、なつかしいです。
祖母は、私が結婚してすぐに不治の病に倒れ、帰らぬ人となりました。
なんとか、ウェディングドレス姿を見せられたのだけがおばあちゃん孝行だったかなと思います。
そんなことをこの詩を自分で読み返して思い出しました。
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