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バルセロナがレアル・マドリードを打ち砕いた理由

圧倒



ベルナベウ制圧!!!2年ぶりクラシコ勝利!!3年ぶりベルナベウ勝利!!




カオスという名の統制


■バルサのハイプレスとハイライン

立ち上がりから両チームともハイプレスの応酬。どちらが先にミスるかの我慢比べが、どちらもミスすることのないカオスの生まれないゲーム展開。

バルサのプレスは、フェルミンとレヴァが実質2トップの並びでレアルCBにプレス。レアルのオフェンス陣形はベリンガムを押し出しヴィニシウスを左サイドへ。カマヴィンガが中央に入っての4-3-3。カマヴィンガがヴィニシウスへのリンクマンという、かつてのディマリア・ロールを彷彿させる動きでサポート。

最終ラインで詰まりそうになるとカマヴィンガがサポート。ここに対してカサドが行く。同時にバルサ最終ラインの高さ設定がハーフウェーライン。中盤をコンパクトにすることでカサドとペドリのプレス強度を上げる。


カマヴィンガに入ると同時にペドリも絞りスペースを消す。ラインはそのままで、高すぎるからゆえにエムバペもヴィニシウスも裏に抜けられず。ボールホルダーは窒息。ただそこは流石レアルなんですけど、バルベルデにチュアメニが気を利かせたポジショニングを取ることで迂回ルートは形成されていたので、スルーパス自体は何本も出せてはいました。つながったかどうかはまた別の話といて。



■レアルのプレッシングとヤマル対策

レアルのプレッシングはベーシングフォーメーションの4-4-2で、カマヴィンガだけヤマルを封じるべく極端による。

中盤でバルサがボールポゼッションすると、そこにはチュアメニがプレス。その背後のカバーはバルベルデにカマヴィンガがカバー。

このプレッシングをバルサはポゼッションではなく、縦に速く配給を試みる。レヴァンドフスキが下がり、その背後にフェルミンとラフィーニャが走る。

ただこれも、レアルの強度の高い中盤によるトランジションで隙は与えず、スルーパスは通させない。中盤でのトランジションによる主導権争いは、互角の状態で後半へ。



■フリックの提示したプランB

フリックが後半いきなり動いてきましたが、その采配がフェルミンに代えてフレンキー。そしてペドリを1つ上げる。フェルミンが裏に抜けてラインブレイクしたのがバイエルン戦でしたが、やはりそこはしっかりケアしてきたレアル。背後に関しては物凄く気を使っていたので、そこはなかなか攻略できず。そこでタメを作れるペドリをトップ下に配置してフレンキーを背後に構えさせる。フレンキーで起点を作る。

するとレアルからするとこうなる。前半はペドリとカサドに対してチュアメニがプレスしていたんですけど、ペドリが背後にいることで、フレンキーにプレスしたらペドリが空いてしまう。両脇が絞ると今度はヤマルとラフィーニャが空いてしまう。
本来であればエムバペ辺りにプレスバックしてもらいたいところなんですけど、そこはベンゼマじゃないのでなかなか難しいところが大きく、フレンキー⇔ペドリ間でポゼッションを許してしまう。

これでフレンキーに対してプレスを仕掛けることができず、ココが分断。フレンキーを起点に始まるポゼッションでレアルは混乱に陥る。




■プレスとポゼッションで産み出す狂気

フレンキー投入で中盤をかっさらわれたレアルはチュアメニに代えてモドリッチを投入。中盤を取り戻そうとしますが、これに対するフリックはカサドoutのオルモin。ペドリをフレンキーの横に配置することで配給源を2つにする。

フレンキーの投入でレアルのプレスは空転。アンチェロッティの対抗策がポゼッションで真っ向勝負でモドリッチも、オルモ投入=オルモ+フレンキー+ペドリを相手に対抗できず、プレスだけでなくポゼッションで中盤を支配することもままならず。カオスと化したレアルは最終ラインもラフィーニャとヤマルに踊らされ、せっかく奪ってもエムバペとヴィニシウスはオフサイドの罠に引っかかり続ける。ポジトラのカギを握るロドリゴ不在でポゼッションが上手く進まなかったことが影響したのか、攻守全てにおいて機能不全となったレアルは成すすべなくバルサの前に敗戦。


バルサのプレッシングは、ハイラインでプッシュアップすることで中盤をコンパクトに保ちプレスを機能させる、そして無暗に蹴らせたロングボールもハイラインの裏にはすべてオフサイド。何をやらせても空転させるのがフリックバルサの特徴です。またポゼッションでも、ココはバルサ従来の文化ですが、相手プレスを剥がして空転させる。プレスでもポゼッションでも相手をカオスまみれにして、気付いた時には大差がついている。これがストーミングですね。見た目は点差ほど差がなくても、終わってみたら大差がついて終わっている。その原因が分からないまま試合を終えてしまうというそのものがカオスという意味です。バイエルン戦と同じ。内容面でもレアルの先を行っていたバルサ。クラシコ初戦。まず制圧。




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レアルの攻撃が上手くいかなかった理由。バルサのプレスの前に悲鳴を上げたチュアメニとバルベルデ



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