第一食目/ひょんな事【週末限定 ねこねこ食堂】
頭の回らない朝に。 「ひょんな事」から食堂を任されることとなってしまった。人生で「ひょんな事」という言葉を使うことになるとは思わなかったが、それを使う他に表しようのない出来事だった。
『ちょっと旅に出てくるから食堂の管理、よろしくね!家賃と光熱費は気にしなくていいから!常連さんには伝えてあるけど、出来ればたまにお店を開けてあげてね!』
朝起きて大衆食堂の中にある住居部分の居間の真ん中にでんと胡座をかいている焦げ茶色の重そうな丸い食卓の上に余程慌てていたのか注文を取る時よ