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振袖は『魔除け』⁈

今年、娘が成人式を迎えました。

一年前から、レンタルの振袖を見に行ったりして、準備をしていた娘。

「お母さんも一緒に見に行こうよ!」と誘われていたけど、私は気乗りしてなかった。だって、私が29年前に父に買ってもらった着物があったから、本心はそれを着てほしいと思っていました。

だけど、一生に一度の成人式、本人が着たい着物を選ぶ方が良いかなと、諦めてた。

通信制高校に通う娘は、現役JK。

中学生の時に『起立性調節障害』と言う病気だとわかりました。

病気のために不登校になり、高校も通信制に進学しました。

韓流アイドルにハマった頃から、猛烈にバイトを頑張り始めて、コンサートだグッズだ、聖地巡礼だと、活動的になってきた。

夫は、「せっかく稼いだお金を少しくらい貯金すれば良いのに」と愚痴っていたけど、一度、娘と一緒にコンサートに行って、すっかりtwiceのファンになって帰ってきた。『ミイラ取りがミイラになる』ってやつです。

それからは、『貯金』うんぬんと、あまり言わなくなった。

話が逸れましたが・・・とにかくコロナ禍で、開催が心配された成人式が、蓋を開ければ天気にも恵まれ、混乱もなく済んで一安心です。

しかも、進学を希望していた娘が「やっぱり勉強って好きじゃないから進学やめた!就職する!」と言い出した事で、就職活動が忙しくなり、結果、レンタルの着物を見る時間がなくなり、「めんどくさくなってきたから、お母さんの着物でいいや〜。」と言ってくれた!

こうして、嬉しいことに29年前に私の父が頑張って買ってくれた着物を、時を超えて娘が着て式に向かいました。


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会場は、みんなマスクしているものの、晴れやかな雰囲気で満ちていて、特に女の子達の振袖の華やかさは、強い生命力が放つエネルギーのオーラそのものといった感じで、中年の私には眩しすぎました。

かつて、日本では小さい子供に振袖を着せていた時期があったそうです。なぜなら、長い袖を振る仕草が「魔を祓う」「厄除け」になると思われていたからだそうです。

大事な子供が、悪い病気や災いにみまわれないようにという願いを込めて、振袖を着せていた。厄除けのアイテムだったんですね〜。

そういえば、時代劇なんかで、将軍の子供が振袖姿で竹光を振り回しているのを見たことがある。

あの振袖にはそう言う意味があったんですね。

『成人式』はもともと、『元服』と言う儀式が庶民にも取り入れられ始めたところから来ていて、通過儀礼の意味がある。

『通過儀礼』とは、大人の仲間入りするために、その『資格』があると周りの人に知らしめる事。

力や知恵が、大人社会でも通用すると言うことを照明しないといけない。

昔の人間社会ではいろんな通過儀礼があったようです。

世界の通過儀礼を調べると、高い木からバンジーシャンプさせられたり、猛獣を一人で仕留めないといけなかったり、毒蟻の入った袋に手を入れて耐えたり・・・一歩間違えば、死に直結する通過儀礼ですね。

それに比べて、現代の日本の成人式のなんと『ぬるい』事か・・・まるで「七五三」だなと思ったりしたけど、いやいや、彼らはこれから先行き不透明な時代を担う若者です。

振袖を風に煽られて、キャーキャー言ってる娘に幸あれ〜。

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