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第十二首-日程を決めない限り かなわない大人の遊びはどれひとつとして

十二首目。かつてあった時間割。嫌いな数学が2コマあったりする水曜日は前の日の夜から憂鬱で、体育や音楽のある木曜日の帰り道はいつもより景色がきらきらしていたような、そんな気がします。

あれから十数年、今や社会人となったわたしは限りなくブラックに近いグレーな会社で畜生ってます。

働いていると曜日の感覚がぼんやりしてしまうのは、もしかしたら時間割がないからなのかもしれないなぁ。

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大人になんてならないと思ってた。

学校が終われば暇な誰かとカラオケに行って、休みの日はお昼過ぎに電話してつかまったそいつと街に繰り出す。わざわざ約束を交わす必要なんてなくて、だからあるのはただ今だけで、そういうのがずっと続くと思ってた。

約束は、遠くにありて思ふもの。

いや、そんな大層なもんじゃなくって、ほんとただずっと遠くにあるものだった。

でも、時間割がなくなって、代わりに朝から晩まで埋め尽くされたタスクを眺める毎日を過ごしていると本当に驚くほど約束をするようになって、そして本当に哀しくなるくらいその約束は果たされなくなった。

約束は、遠くにありて思ふもの。

やっぱり約束は遠くって、それを手にするためには上司とか社会とか新聞勧誘のおじさんとかめんどくさいって気持ちとかと戦わないといけないらしい。

どうやら大人の遊びは、戦わないと手に入れられないものみたいだ。

日程を決めない限り かなわない大人の遊びはどれひとつとして(林あまり)

DREAMS COME TRUE 「決戦は金曜日」

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