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【途中から有料】腎生検

1. 腎生検の対象者

  腎生検とは何か。これについては多くの腎臓病経験者たちがいろんな場所で綴っているので、そちらを参考に!なんていったら、やる気のない奴だなと思われてしまいますね。ちょっと端折らずに書いていきましょう。

 まず、腎生検を受けることとなった選ばれし者が誰なのか…


1日0.3~0.5g以上の蛋白尿があるとき
 わたしは他のIgA腎症患者よりたんぱく質塗れの尿で、選ばれざる者の尿の40倍の尿蛋白が出ていました。スゲ〜だろ!でも、寛解した。そんな人間がいるって安心できませんか?

大量の蛋白尿がみられるとき(ネフローゼ症候群など)

急性腎不全(週の単位で腎臓のろ過機能が悪化する状態)のとき

 急性腎不全に加え、血尿が加わる症状を「急速進行性腎炎腎炎症候群」と呼びます。全身性の疾患でおこることも多く、迅速な診断治療が必要になることが多いです

血尿も蛋白尿もない、原因不明の腎不全の原因診断を行うとき


移植腎での原因診断のため


 もちろん、上記に当てはまった場合でも、腎生検を受けられないこともある。

 例えば…

・超音波検査で腎臓が萎縮している。あるいは大きさに左右差がある。
・出血しやすい状態が改善できない。
・腎臓そのもの、周りに感染がある。
・多発性のう胞腎を代表として腎臓の形態の異常がある。
・検査中の指示、検査後の安静が守れない。
・ご希望されない、承諾が得られない。

 あと、わたしが受ける際に医師に言われたのが、片方しか腎臓がない場合はダメと言われたました。

2. 腎生検が必要な理由

 必要性については、わたしが受けないまま治療をして失敗したという良い例である。ほとんどIgA腎症患者は、腎生検→扁桃腺摘出→ステロイドパルスの順を辿るのではないだろうか。しかし、当時の主治医の「40年間、(某千円札に関連した)大学病院で勤めてきた俺の勘だと、IgA腎症だ。アンタの血尿は消えねぇよ」発言で、わたしは扁桃腺摘出はしたものの、血栓予防の薬、脂質異常の薬、尿酸値を下げる薬を出されるだけの治療だった。
 何一つIgA腎症に効能のある薬はないまま2年が過ぎた。そうなると、人はどうなるか…。「正しい現状が何一つ分からないまま時と金を失っていくだけだ!進行してから、寛解に導くのは時間もかかるし、費用もかかる!いいのか?君はわたしみたいになってもいいのか?必要な理由、それはわたしのようにならない。それだけだ。勘じゃなくて、データで治療を決めるんだ!」と読んでいる方に叫びたい。どうだろうか?必要性を感じませんか?失敗した人間の言葉ほど骨の髄まで沁みませんか?
 腎生検の必要性を改めて述べるとすれば、これにより腎臓の状態がどの位置にあるのかが分かります。正常があり、軽度な腎機能低下がグレード1だとすれば、腎不全だとグレード4です。わたしは腎生検をした時にはグレード2でした。
 これにより採取した腎臓の組織がどのくらいIgAに脅かされたかが分かります。そして、このような詳しい腎臓の状況に合った治療でアプローチしていくのです。
 ただの尿検査や血液検査だけでは分からない情報がいっぱいあります。

 腎生検の必要性、伝わりましたか?ここからはわたしの腎生検でのお話を交えてどのようなものなのかお伝えしていきます。


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