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2020年12月(2年生)③

12月11日
最初の5分休みの「くばるもの」は、TMとHKが。来週のチャレンジリレーに向けて、やりたい種目の希望をとる。すると「ハードル」と「ケンケンパ」に集中してしまう。さて困った・・・と、転入生H「うち、人気がないジグザグコースにいくよー」とのこと!すると何人かが移動してくれて、あと一人の調整までいく。最後の最後、「ケンケンパ」コースは誰も動かないから、じゃんけんするしかないかなー全員たってークラス対抗だから速い人とか優しい人とか移動しくれたらよいのだけれどーってムニャムニャ言ってたら、MMが移動しれくれる。ありがとう!これで、1回もじゃんけんすることなく、決まる。そういう誰かのために動ける人たち、ちょっとの我慢ができる人たちでクラスは回ってゆく。金曜日の帰りは「お道具箱」を机の上に出し、中を整理して、机を空にして帰る。だから、5時間目が終わった瞬間に、荷物を出し始める。日直さんが前に立って、帰りの会が始まってもそんな状況が続く中、AKは動かない。帰りの会が終わるまで、動かない。きっとAKは「わたしひとりくらい」が積み重なると多くの時間が無駄になることを知っている。きっと「せめてわたしだけでも」みんなの時間を使わないようにしているのだと思う。時間は誰にとっても貴重なもの。でも「私だけの時間」ではないと知っているAKは強いな。(ただ「小さな大人」を生み出すのが大人の仕事ではないので、よい塩梅のところを探してあげなきゃいけない。そのうち「オトナの音読」にその辺の話が出てきます)。「オトナの音読」は益田ミリさんの絵本「はやくはやくっていわないで」からの引用。そうは言っても・・・と思ってしまうこともあるけれど、腹が立ちそうなときに思い出す。我が家でも何回も出てしまう言葉「はやくっ」誰かの時間をうばってしまうのでなければ、その子のペースでやらせてあげたい(が、そうは言っても・・・って。人間だもの)。
今日の読み聞かせ:センダック(絵)・クラウス(文)「あなはほるもの おっこちるとこ」(岩波書店)
 
12月14日
6年生栽培委員の子たちの話②。あの日以来でやってきた2名。手に「ヒメジオンとハルジオンのちがい」のレポートが!ひとつは手書きの説明、もうひとつはパソコンを使ってまとめたもの。なんということでしょう。この仕事の早さと、献身は。6年生ってこんな感じなのね。今、目の前のこの子たちも、そうなってゆくのでしょう。ゆくのか!?ゆくのです。学級通信の第3号に「いろんな経験をして、時には失敗もして、そうして怒られちゃあ、口をとんがらしているのが、生きている子どもです。ときどき踏み外したりもするけれど、そうやって試行錯誤しながら成長していくのだから、それでいいんだと思うのです。」(かこさとし「未来のだるまちゃんへ」)と書いたように、褒めることも怒ることも、同じ熱量で、同じ愛で言葉を発する。
今日の読み聞かせ:センダック(絵)・ゾロトウ(文)「うさぎさん てつだってほしいの」(冨山房)
 
12月15日
2時間目の図書室。個人的なメモとして「かこさとし」と書いたときに、ふと顔をあげると、隣にぴったりST。そういえば、STはよくかこさとしさんの絵本を家から持ってきている。「かこさんの本、いっぱいあるの?」「どうして知ってるんですか?」「いや、よく読んでるのみるから。どんなの持ってるの?」「こんとあき、とか」「それは林明子さんだね」「どうぞのいす、とか」「それもかこさんではないけど、いい本だね」「なんで知ってるんですか?」「いや、読んだことあるから」なんて会話をして、温かい気分。本の話ができる相手がいるって、幸せです。実は昨日の放課後、男子数名がお説教されている。注意していることは至ってシンプルなもの。「すわる」「話を聞く」「わざとふざけない」授業が授業として成立し、学級が学級として成立するためには、必要なこと。で、今日。その子たちなりのがんばりが見えた。程度はそれぞれだけれど、その変化が大きくても小さくても、立派。それを認めるのが「個に応じた支援」だとも思う。一つ一つ区切られた箱に詰めるように学級経営をしていくわけではない。学級(もしくは学校・社会生活)という箱の中から時にはみ出しつつ、それぞれがそれぞれの大きさ(と速さ)で成長していってくれればよい。だからこそ、褒めるし、叱る。一方、女子数名に不穏な動き・・・ここ1週間ほど気にはなっていたが、今日、少しだけ手をうつ。「いい子」が認められるのではなく、うまくいかなくても「がんばっている子」が認められるクラスであってほしい。というわけで、帰りの会「みんなからのお知らせコーナー」に注文をつける。なんだか最近「~している人がいたので、そういうことはやめましょう」みたいな注意ばかりだった。それぞれの正義で語ってくれているのだと思うが、その正義だけが積み重なると窮屈になったり、重くなったりもする。それはそれとして大切だが、せっかくの帰りの会、たとえば「今日、弟の誕生日です!」とかそんな「お知らせ」がいいな、と。そしたら今日は、KY・SKのご家族にお誕生日の方がいるとか。おめでとうございます(この方が、あったかい)!5時間目はテスト。終わったあとに「(まるつけ)お願いします」って言ってくれる子多数。提出したものを整えてくれる子多数。誰かの良さが、確実に広がっているのを感じる。そんな中、こちらの目をみて「お願いします」って言っていたのは、MY・HT・ANの3人。こういうことを「やらなきゃ」と思ってやるのではなく、自然にできるような関係になったら素敵だな。つまり、クラスの子たちと担任の関係は、まだまだ向上する余地があるってこと。精進精進。今年度はじめてのクラブ活動。消しゴムはんこクラブ担当。あー楽しかった!
今日の読み聞かせ:センダック(絵)・ジョスリン(文)「そんなときどうする?」(岩波書店)

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