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〔雑記帳〕昔から好きな物2
風物詩と言われる物が、私たちの周りには結構ある。それによると、怪談は「夏の風物詩」らしい。
だが、果たしてそうだろうか。夏に怪談話が多いのは、暑い時期に少しでも涼しさを感じたいからだろうが、怪談好きには季節は関係ない。なぜなら、あらゆる季節にピッタリの怪談があるから。せっかくなら冬の怪談は冬に楽しみたいと思うのは、ごく自然なことだと思う。
時々、以前会社でお世話になっていた先輩からメールが入る。「〇日〇時から、〇〇テレビで怖いのがあるよ」。先輩も怪談やホラーが好きで、以前は会社でお互いに情報を伝え合ったり、本を貸し借りしていた。今は彼女が退職してしまったのでなかなか会えないが、こうしてテレビの情報を時々教えてくれて助かっている。私も、新刊本の話題など、新情報を見れば連絡している。たまに、ランチなどしながら、近況報告や怪談情報について話すこともあり、先輩は貴重な「怪談仲間」だ。
今、私の身近で怪談を語り合う相手はいない。先輩が辞める代わりに入社した後輩は、怪談が苦手なのだ。仕事も凄く頑張ってくれるし、明るくてとてもいい人だから、一緒に仕事をするのは頼もしいし楽しいのだけれど、怪談は絶対にパス。新しく仕入れた怖い話をしようとすると、「あ、要らないです。」と断固として拒否されてしまう。
そのことを先輩に話すと、「先に怪談だって言うからだよ~。世間話のついでみたいに、サラッと言えば良いのに」と言われた。一瞬「そうか!」と思ったが、やっぱりダメだ。後輩いわく、「聞きたくない怪談を聞かせるのは『ホラハラ』」だそうなので、私がハラスメントの加害者になってしまう。それは絶対にダメだ。
そういう訳で、今日も先輩のメールにお礼を返し、録画予約する。メールの最後には「少し早いですが、良い怪談と、良いお年を!」と入れて。
どうか来年も、良い怪談に出会えますように。