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〔雑記帳〕苦手な言葉

いろいろな言葉が生まれ、役目を終えたら消えていく。クイズ番組で「この年、辞書から消えた言葉は何でしょう」とか「新たに掲載された言葉は?」という問題を見ると、言葉は時代を表すものだとしみじみ思う。

ただ、よく聞くようになった言葉でも、苦手な言葉がたまにある。意味も分かるし、確かに便利な言い回しだと思うけれど、何となく居心地の悪い言葉。これだけ使われているのだから、きっと私のようなタイプは少ないのだろうけれど。

最近この言葉に当てはまったのが「優しい世界」。心温まる話や、ちょっとした親切について書かれた記事に、『ネットでは「優しい世界…」と反響が』などと使われているが、どうも落ち着かない。何、優しい世界って。ひねくれ者の私には、「取りあえずこう言っておけば良いだろう」という便利で偽善的で薄っぺらい言葉に思えてしまうのだ。

優しい人や人たちがいて、親切な言葉や対応をしてくれて、心が温まった。それはその人やその人たちが優しいのに、「優しい世界」の一言で片付けてしまうのは、何か違うと思ってしまう。我ながら面倒くさい性格だと思うけれど、どうにも気持ちが悪いから仕方ない。だから、私はこの言葉は使わない。

こんな面倒なやつは私だけかと思ったけれど、思い出した。だいぶ前に弟が「地球に優しい、って言い方が嫌い」と言っていた。「自分たち「人間」のために住んでいる地球を汚さないようにしよう、ってことだろ?なのに、まるで「地球」という自分たち以外のもののために頑張ろう、みたいな言い方で嫌」だそうだ。私はこの言葉にはそんなに違和感が無かったので、どうやら引っかかるポイントはそれぞれ違うようだ。

そういえば今年のお正月、姉に「御朱印、貰えた?」と聞くと、「違うよ。御朱印は戴くんだよ。」とサラッと直された。気になるポイントはそれぞれだが、どうやらうちの姉弟はみな、言葉に過敏で面倒くさい性格なのかも知れない。

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