見出し画像

日本ではなぜ、与党の総裁選が国民的イベントになるのか?

この国には自由選挙があり、野党があり、そして最近では国民の不満が高まっている。なのに何故、自民党の政権維持がほぼ確実視されているのか?

リッチ 素子
2021年9月28日

東京発:昨今、事前に結果が決まっている選挙といえば、ロシアやイラン、香港などに目が行きがちだ。しかし、世界第三位の経済大国である議会制民主主義国家の日本では、1955年以来、そのうちの4年間を除き、全て同じ政党が政権を握っており、11月末に予定されている総選挙でも、同じ政党が勝利すると予想されている。

 そのため、水曜日に行われる自由民主党の総裁選で、不人気であった菅義偉首相の後継者が選ばれることで、新年に日本をリードする首相が選ばれることは、ほぼ間違いない。

 しかし、自由選挙が行われているこの国で、コロナウイルスやオリンピックに対する政府の対応に有権者が不満を示しているにもかかわらず、なぜ自民党は勝利を確信することができるのだろうか?

ここから先は

3,101字 / 3画像
この記事のみ ¥ 100
期間限定!PayPayで支払うと抽選でお得

お布施をいただけると、生活が豊かになって、各務原夕の執筆意欲にいい影響を与えます