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1月28日 運命の出会い
初めて行く街。
古い商店街には若い方が続々と店を出していて、洒落たイタリアンを出す店や、小さいけれどひっきりなしに人が訪れるパン屋が並んでいた。
そのうちの一軒、いろいろな本屋さんが1コーナーずつ選書を持ち寄っている一風変わった古本屋に立ち寄る。
じっくりいろいろ見ていく中で知らない作家だがなんだか背表紙が気になる本があった。
それを棚から引き出すと、その表紙にはなんとカイとみもが。
カイとみも、は舟越桂の「おもちゃのいいわけ」という本に出てくる、舟越氏が作った木でできた人形。自身のお子様をモデルにしている。
私は舟越桂作品も「おもちゃのいいわけ」も大好きで、昨年彫刻の森美術館で行われた「舟越桂 森へ行く日」もそのためだけに弾丸で足を運んだほどだ。
こういうことがたまに起こるのが人生の面白いところ。
須賀敦子著「遠い朝の本たち」というその本をいそいそと購入し、家路に着く。まだ読んでもいないのに、宝物みたいにその本を感じる。
帰宅してから「おもちゃのいいわけ」を本棚から取り出し、二冊を並べた。
こんなところで会うなんてね、と、遠すぎる誰か、何かにむけて声をかける。
世の中は不思議なご縁で繋がっている。