『バスタブで暮らす』感想
私もバスタブに逃げ込んだことがある。
あれは朝から動悸が酷く、ご飯やお風呂、睡眠すらまともにできなかった頃。
お布団は温かく微睡でこの世界から守ってくれるが、ひとたび寝れなくなると酷く苦しいものだ。
「明日も仕事でいつも通り寝ないといけない。布団に入り電気も消したのに、でも寝れない」
非常事態レベルに逆立った自律神経は、布団の生地によりさらにズタボロにされていた。
そんな時、導かれるように湯の張られていないバスタブに沈んだ。
バスタブの厚い装甲こそが滑らかに包み込んでくれ