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【初投稿】私の会社の社長は猫で私は入社して1日目の新入社員【約6500文字】+自己紹介

初めましてこんばんは!私の名前は猫坊主と申します。これからよろしくお願い致します。

どのような内容を投稿していくのかは名前をご覧頂いた際に見て頂いたと思いますがこちらのアカウントでは小説を投稿していきたいと思っております。
小説は基本的に無料で公開する予定ですが、もしかしたら『続きは有料です』みたいな長編を投稿するかもしれません。
もし有料記事をご購入頂いた際にも決して後悔させないように、より良い小説を書いていくつもりですのでその辺りもご期待下さい。
ちなみに本日投稿する小説『私の会社の社長は猫で私は入社して1日目の新入社員』は完全無料ですのでお気軽にお読み下さい。

私猫坊主は将来的に世界規模の動物保護に挑戦したいと考えております。
現在はうさぎ3匹とチワワ1匹、メインクーン1匹と暮らしていますが、ゲームやギャンブルなどと言った他の趣味も特に無いので現在は猫や犬、うさぎに本業で得た収入を使いつつ貯金をしている次第でございます。
なのでもし有料記事を投稿した際に得た収入の全てとは言い切れませんが収入のほとんどは将来的に動物保護に使われると思っていただけると幸いです。

前置きがかなり長くなりましたが本編である小説『私の会社の社長は猫で私は入社して1日目の新入社員』をお楽しみ下さい。

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あらすじ

田舎から東京の大学に通うために上京して来た地味で垢抜けない女性の黒川桜、無事に良い大学を卒業して会社の面接を転々とするもなかなか見つからず、そんな中見つけたのは『猫社長株式会社』と言う会社だった。
猫が社長であると言うこの会社に単純な興味だけで面接に応募してみると………


ー ー ー

私の会社の社長は猫で私は入社して1日目の新入社員

「えー、ではですねこれにて本日の面接は終わらせて頂きます。お疲れ様でした」

「お疲れ様でした〜貴重なお時間を割いて頂きありがとうございました」

この反応、この違和感が一切ない感じ。
今回もダメかぁ…。
まっ気を取り直して次探すか次〜。

 黒川桜(22歳)
東京の大学に通うべく田舎から引っ越して来て現在は一人暮らしで独り身の冴えない女性。
桜には一つ、悩み事がある。
それは、それなりに頭の良い大学を卒業したのに未だにかなり残っている垢抜けなさなと大人になっても治らない人見知りが原因でどこの会社の面接にも受からない事だ。
高望みする訳でもなく、ただ東京の会社に正社員として勤めたいと言うだけなのにこの時代は〇〇世代がどうのと決めつけられる事が多い。
黒川はその被害者の一人だと言う事。
そんな黒川だが地元の中学高校では男女問わずそれなりの人気を誇っていたのだがあくまでもそれは地元のノリと地元の仲間の中だけで都会の人達から受け入れられるはずも無かったのだ。

「はぁただいま〜きな粉。今日も面接受かる気がしないんだけどどうしようか」

「わんっ(おかえりおかえり)わんっ」

私は実家がそれなりに金持ちだから東京でそれなりの場所に住んで柴犬も飼っているけど流石にそろそろ自立しないとまずいとも思っている。
柴犬のきな粉餅の事もあるし、もっと大きな一軒家を自分で買ってたくさんの犬に囲まれて暮らしたいのに…。
まぁ、いつかその夢は叶うとして私は次の面接する会社でも探しますか!

 ※きな粉、本名は黒川きな粉餅なのだがペットというのはどんなに可愛い名前を付けても呼びやすい名前に変えられて呼ばれたり略されたりするものだ。

「うーん…どこも私が受かりそうな会社は無さそうだ。コミュニケーション能力に優れてなくても人見知りでも歓迎なんて書いてあるが、それなら私の何が悪くて面接に何度も落とされるんだって話だし…ってえ?ん?何これ『猫社長』?どちらかと言われれば犬派だけど猫が社長の会社なんて…面接だけでも行ってみたい。ここだ!ここにしよう」

私が猫社長と言う会社に驚いて長い言葉をオタク特有の早口で声に出しているのをみてきな粉はと言うと驚いているような、呆れているような、そんな顔をしてみていた。

「あれ?私なんか…引かれてない?」

きな粉に引かれたのはちょっとショックだったけど、それを上塗りするかのように嬉しいメールが届いた。
面接の日程は明日の午後17時になった。
早く猫社長に会ってみたい。
そんな期待が高まりつつその日は眠れずにいた。

「はぁ〜遠足前の小学生ですら夜中は寝ているはずだろうに…もう15時じゃないか。寝過ぎ…いや、寝なさすぎたのか。じ〜(きな粉の方を見る)」

相変わらずきな粉はちょっと引き気味でご飯を要求して来た。
そう言えば昼ごはんまだ食べてなかったよね。ごめんね。

午前中にクリーニングに出していたスーツを取りに行こうとしていたのだが間に合いそうに無いので家にある服をスーツだと言い張ることにした。
『猫社長株式会社』は社長秘書以外の猫社長含めてみんなユーモアがあって会社名が猫社長なだけあってか人懐っこいらしい。
一体どう言うことなんだか…。
だから私服をスーツだと言い張っても笑って許してくれるだろう…。
そう思っていた。

「本日は面接のご機会を頂き誠に…誠にありがとうございます。黒川桜です。本日はよろしくお願いいたします!」

ドアを開けて精一杯の挨拶をした。
いつも通りの挨拶…と言うよりは少し張り切りすぎていた。
そんな私を前に猫社長は向かいの椅子…ではなくてテーブルに座ってこちらをみている。
求人募集に書いてあった事が事実で社員全員が人懐こいならおそらく後ろにいるのが社長秘書なのだろう。
確実に堅物。
確実に人嫌い。
とそんな初対面であまり好印象を持てない社長秘書を後ろに猫社長?らしき猫が近寄って来て私の膝に座って撫でる事を要求して来た。

「おめでとうございます。私こう言うものです。」

そう言うとさっきまで後ろで手を組んでいたスーツ姿の男、猫社長の秘書が名刺を渡して来た。
本当に社長秘書だった。

「あなたは今日からうちの社員になりました。もちろん正社員に。これから猫社長のためにも頑張って働いてください」

運動会やら遠足やらの前日でテンションが上がって寝られない小学生の如く寝られなかった面接、どうせ受からないだろうと思って挑んだ面接。
何が起こったのかはわからないが、私は今日、この会社の面接に受かり正社員となったのだろう。
おそらくは…そう。
おそらくは…

あっという間に話が進みに進んでどうやら私は入社1日目にして部長候補?らしい。
この会社での権力は猫社長が絶対で猫社長が決めた役職は絶対に守らなければならないのだとか。
私はまだ入ったばかりで何も分からないので先輩から色々と聞いた。
先輩曰く、社員はみんな猫好きで猫に好かれやすい人が多いのだと言う。
この会社の採用基準は猫社長が気にいるかどうかで初日からちゃんとした役職に就くのはごく稀なそうで、今の専務は面接したその日に専務に任命されたのだとか…。

「本当にこんな会社で大丈夫なのか…?」

何はともあれ仕事の内容はしっかりとしたもので、と言うのも動物保護に関わる仕事でパソコン仕事もあれば現場に行く事もあるそうだ。
1日目はほとんどどんな仕事をするのかなどを教えてもらい、会社内を案内された後にここが今度部長になる黒井さんが部長として担当する予定の犬保護室ですと紹介された。
この部屋は簡単に言うと保護した犬の里親を探したり保護した犬の世話をしたりと犬に関する仕事をする場所で私にとっては天職な気がした。
わんちゃんたちもみんな可愛くて、それでも里親が見つかったらお別れすることになるのだろうけどそれでもそれまでは一緒にいられる。
私はこの仕事に就く事を目指そう。
入社1日目に、私は心に誓った。

「ただいま〜きな粉。え?匂う?もしかして私汗くさい!?っていや…犬か。会社の犬の匂いが残ってたのね」

またきな粉から少し引かれた気がする。
とりあえず風呂に入ってはみたものの、風呂から出てご飯を食べていてもちょっと距離を置いている気がする。
気のせいだろうか。
それとも愛想尽かされてしまったのだろうか。
どちらにせよ寂しい。
寂しすぎるよきな粉‼︎
zzzzzZZZZ.. .

「おはよう餅。9時出勤だから今日は7時にしっかり起きたよ!朝ごはん」

当たり前の朝、当たり前の犬、当たり前の…あれなんで私きな粉の事餅って呼んだんだろう…?
まぁいっか。

「おはようございます」

私は会社に着いて早々、大仕事を任されることになった。
私が今度部長として担当させてもらう予定の犬保護室での仕事で、企画の内容などは全て用意されている中で担当として私が責任者の立場に就いたということだ。
とは言え私は責任者になった。
ここでの失敗の全ての責任は私が背負う事になる。
初めての大仕事、2日目とは言え仕事を与えられた以上期待に応えられるように頑張らなくてはならない。
そしてその企画こそが『触れ合って里親になろう!子犬〜大人のおとなしい犬まで里親募集』と言うもので内容は企画の名前通り犬の展示会というか犬と触れ合う事で家族になりましょうって企画だ。
保護犬にとってもいろんな人と関わる事で里親に引き取って貰った時すでに人慣れしていれば里親になって良かったと思ってもらえるだろうとの事で犬を探している人にもおすすめできるように保護した子犬も触れ合えるようにしている。

「入場券の販売はこちらです〜」

「1組20分まででーす」

「黒川さんはとりあえず見てて、一応責任者は黒川さんなんだけどこういう企画はしょっちゅうやっててみんな慣れっ子だから黒川さんも早く見て学んでね」

私はあくまでも責任を背負うだけの立場、王様とその王様の言葉を国民に伝える人という立場で言うとわかりやすいかもしれないが、この場合王様は形だけの王様で最悪の場合全ての責任を私に押し付けると言う考えなのだろうか、そして王の言葉を国民に伝えるのではなくて自分の声を国民に伝えているような感じだ。
とは言え、私をこの立場にしたのは猫社長だ。
仮に私を形だけの王様として扱って責任逃れしようと企んでいるにしてもこの企画を失敗する事はあのもふもふボディを味わえなくなると言う事だ。
絶対に失敗は許されない。

時間は午後17時になり、今日の初仕事は終わった。
初めての仕事でしかも大仕事、無事に達成することができた達成感は凄かった。
ちなみにこの仕事でどのようにして利益が出ているのかと言うと今日の企画での入場券は1人500円ほど、大人子供問わず1人500円ほどで利用できて里親としての引き渡しにかかる費用はもちろん無料なのだが、検査やワクチンの接種などをこちらで強制的に受けさせる事による利益とその手数料を支払って貰うと言う形で利益が出ている。
その他の利益はわからないが確実に動物保護に関する仕事は赤字、でも他の場所で確実に利益を出しているため、動物保護の仕事もできるのだとか。
私も部長になった際はその辺りをしっかりと利益を出していかなければならない。

「ただいま〜きな粉。今日は初めての仕事で大仕事任されちゃった。無事に成功したよ!だから今度高級なおやつ買ってくるね」

初の大仕事を終えて家に帰ると久しぶりに玄関に出迎えてくれたきな粉がいた。
もしかしたらきな粉は私の就職活動に支障が出ないように気を遣ってくれていたのかもしれない。
それはありがたい事で犬らしいと言えば犬らしい頭の良さなんだろうけど。
寂しかった。
とはいえ初仕事も無事に終わってきな粉との日常に戻ることができた安心で一気に疲れが襲って来た。
疲れと言っても結局私はほとんど見ていただけなのだが…。
今日のところは風呂に入って寝ますか。

「え?今日は一緒に寝てくれるのね」

おはようきな粉餅今日も良い朝だね。

「まぶっし…ってかまだきな粉寝てるし。久しぶりにこの幸せそうな顔を見た気がするな」

朝から少し申し訳ない気分になったが仕事の準備をしていざ出勤、今日の所はパソコン作業とかしたいな…、。

「え!?ブリーダー宅の手伝いですか!?」

うちの会社ではブリーダー宅の手伝いなどもするらしい。
この日はペットホテルの仕事を取ってあるブリーダー宅でアルバイトの子に突然の体調不良で休みになってしまい、急遽として私が手伝いに行く事になった。

「初めまして〜株式会社猫社長の黒川と申します〜」

呼び鈴を鳴らし、挨拶をしていざ中へ。
玄関のドアを開けるなりそこにはたくさんの犬、種類はトイプードルだろうか。
小さい子から大きい子、大きすぎる子までいた。
ここのボスかマスコットか、それともここのブリーダー宅の真のブリーダーさんだったり!?なんて馬鹿な事を考えているとその犬種が“スタンダードプードル”と言う名前の犬でこの子はお世話上手でブリーダーとしての相棒の役割をしっかりと全うしているブリーダーさんのペットなのだと言う。

「流石にこの大きさは保護施設にはいませんね」

私が唖然としていると、ブリーダーさんは私に今日の仕事の内容を説明してくれた。
この日のペットホテルの予約は犬が5匹、時間を分けて1匹2回の散歩を行い、2回のご飯を与えた後は簡単なブラッシングなどをしたり、遊んであげる事でストレスや緊張をほぐしつつ飼い主を待つと言う内容だった。

「え?本当に犬の世話をするだけで良いんですか?!」

ブリーダーの仕事なんてこんなものだよと言われた。
こんな夢の仕事があるなら私もバイトしたいんですけど?なんで考えながら1匹ずつ散歩しに行った。
3匹目の散歩の時、私はこの仕事が楽な仕事では無い事を理解した。
1日に合計10回も散歩をしにいかなければならないと言う事は私の体力的にはかなり厳しいものだった。
疲れに疲れ果てて5匹目の散歩から帰って来た私の姿を見てブリーダーさんは驚いた顔をしていた。
どうか今回の件で仕事を貰えなくなるなんて事にはなりませんように。
手を合わせながらそう考えてもまぁ仕方ない。
気合いで乗り切るつもりだったがここは少し甘えさせてもらおう。
とは言っても次の散歩は午後でおやつやらブラッシングをのんびりとしていくだけ。
たまに他のトイプードルと遊んだりして気がつくと夕方、私は再び犬との散歩に出かけた。
そう言えば柴犬のきな粉としばらく散歩に行っていない。
だから運動不足なのか…。
本当にあの子は私の事を気遣ってくれていたのだな。
可愛いやつめ…

私が5匹目の散歩から帰ってくる頃には既に2匹の犬がいなくなっていた。
飼い主が迎えに来たのだろう。
そう言えば言っていなかったが今日ペットホテルにやって来た5匹はマルチーズ、チワワ2匹、豆柴、トイプードルだった。
トイプードルの散歩から帰って来た時はどの子が預かってる子かわからなくなるほど施設中がトイプードルだらけだったが、流石はブリーダーさんと言ったところかすぐに見抜いていた。
とは言っても毛で隠れていた首輪で簡単に見分けがつくのだが…、。
ちなみに私はわからなかった。
そんなこんなで5匹全員無事に飼い主さんが迎えにやって来て今日の仕事は終わり、私は会社に帰らずに直帰した。

「ただいm…」

玄関を開けるとそこにはきな粉が待っていた。
それはまるで私の浮気を知ってしまったDV彼氏のような顔で…。
私が近づくなりすぐに逃げて昨日までとはまるで雰囲気も違うもはや初めましてと言って良いほどの警戒心をした柴犬、それはもうきな粉餅では無い可能性もある。
とりあえず風呂に入った私からは他の犬の匂いが消え、昨日と同じような日常に戻ることが出来た。
明日からは温泉にでも寄ってから帰ろうかな…。

「流石に3日以上散歩行ってないのは運動不足になるから散歩行こ〜」

私はクタクタの体で本日11回目の散歩に行く事になった。
今まで見ていたきな粉との散歩の風景それは1日に11回も犬の散歩をした中で1番幸せな時間だったと思う。
今まで愛なんて存在しないと思っていたがおそらくこれこそが愛の形なのだと思った。
少なくとも私ときな粉の間に愛はあったのだ。
この日はクタクタになってきな粉との散歩はいつもなら1時間以上していたものの30分で終わった。
リードと首輪を外して一緒にベッドへダイブした。
その後はお互いすぐに寝てしまい、目覚ましで起きると今日はきな粉が起きていた。
朝食を食べて、私はきな粉の言ってらっしゃいのワンを聞いてまた出勤した。

「おはようござ…え?なんなんですかこれ」

私が出勤していつも通り犬の保護を主な仕事とする部屋に入るとバースデーケーキならぬ昇進おめでとうケーキがあった。
入社してから何日経ったのだろうか、おそらくまだ4日目くらいだと思っていたのだが私は既に犬保護室の部長となっていた。
猫社長がそろそろ頃合いだと判断してそれを周りに伝えた結果がこれだと言う。
まだ仕事のあれこれはわかっていないもののその立場になってから立場を得るのではなく立場が人を育てると言う方針なのだろうと思い、私は承諾した。
と言うよりもせざるおえなかった。
この部室にはしばらく部長が不在で動いていたらしく、部長と言ってもまだ形だけの部長になったとの話で、私は昇進した。
昇進した事で今まで気にしていなかった給料も上がったらしいのだが、あいにく出勤4日目なので初任給も何もなく、給料に変化があるかと言われるとよくわからない。
でも私は犬保護室の部長と言う立場を得た。
この会社で成り上がろうなんて野望は一切ないが、私は今後も猫社長に支えてきな粉の幸せを願うとしよう。
そう心に誓ったのであった。

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長々とお読みいただきありがとうございました。
これから様々なジャンルの小説を投稿していきますので今後ともよろしくお願い致します。
また、本小説の『私の会社の社長は猫で私は入社して1日目の新入社員』が好評でしたら続編を投稿致しますので是非、遠慮なく評価やコメントなど頂けると励みになりますのでそちらもよろしくお願い致します。












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