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ななめに生えた親知らずを放置した末路と教訓、いい歯のためにするべきこと3点

いい歯のためにするべきこと。
私が痛い目にあった経験から言うと、以下の3点になります:

  1. 親知らずの抜歯

  2. 予防歯科

  3. 虫歯になってしまったら、保険診療ではなく自費診療

なぜこのような考えにいたったのか、順番にご説明したいと思います。


先に、私の自費診療の経緯を記しておきます:

2023年

  • 7月頃 右下7番(親知らずの隣)がしみ始める

  • 8月半ば 右下親知らず抜歯

  • 9月末 右下7番の神経を取る宣告

  • 速攻、セカンドオピニオンを受けに行く

  • 歯髄保存療法をやっている歯科医を探す

  • 10月初旬 虫歯箇所が悪すぎて歯髄保存療法はお勧めしないと言われる

  • 悩んだ末、自費での根管治療を決断

  • 治療自体は2回で完了

  • 11月半ば 左下7番も違和感を感じ始める

  • 11月下旬 右下7番の被せ物完了、この時点で計30万円強の支払い

  • 12月初旬 左下の親知らずを抜歯

2024年

  • 1月初旬 左下7番も根っこに虫歯ができていたが、歯髄保存療法が可能と言われる

  • 治療は1回で完了し成功、55,000円の支払い

  • 1月半ば 2008年に保険治療した左上4番と6番を同時に自費でやり直し

  • 5月末 左上4番と6番の被せ物が完了、2本で計30万円強の支払い

  • 4本トータルの支払いは、約70万円

2023年は、歯科医院を渡り歩きました


1. 親知らずの抜歯

いい歯のためにするべきこと。
とにもかくにもまずは、ななめに生えた親知らずの抜歯です。

私の親知らずは、下の2本がななめに生えていました。
2008年、別の歯の治療で行った歯科医院では、早く抜くように言われました。
でも、怖くて15年も放置していたんです。

その時以来、口腔ケアには気をつけていました。
それでも、どうしてもフロスが届かない箇所があったんです。
2023年7月頃、右下の親知らずの隣の歯がしみ始めました。

右下7番 抜く前の親知らずが重なっている箇所に大きな黒い影があります
(左右逆に見えています)

親知らずのせいで、その隣の歯が虫歯になるということ。
これがよくあることだというのは、その時初めて知りました。
しかも、神経に近い根っこの部分です。

右下の親知らずは、体感10秒ぐらいでスポンと抜けました。
しかも、2008年時点では口腔外科に行けと言われていたものが、近所の歯科医院で抜歯できたのです。

こんなことなら、とっとと抜いておけば…
なぜなら隣の右下7番は、生まれて初めて神経を取ることになってしまったのです。

大ショックでした。
口腔ケアを頑張って、歯を大事にしていたつもりだったからです。

さらに、左下の親知らずの隣の歯も虫歯になっていました。
こちらは神経を取らずに済みましたが、大変な治療になりました。

親知らずそのものではなく、隣の歯が危険にさらされると脅されていたら、速攻抜いていたのに…
そんなことも思いましたが、もうどうしようもないこと。

今、声を大にしてお伝えしたいです。
ななめに生えた親知らずを放置すると、どえらい目にあいまっせと。

2. 予防歯科

いい歯のためにするべきこと。
親知らずの抜歯の次は、予防歯科です。

私は健康資産投資家を自認しています。
予防歯科は、優先度1位の投資対象です。

日本では、予防歯科の意識が低くなっているようにも見受けられます。
保険診療が当たり前になっているのが理由と考えられます。
痛くなったら、保険で治療してもらえばいいという考え方です。

私も、以前は同様でした。
しかし、2008年に虫歯治療をしてからは、口腔ケアに目覚めました。

それまで歯ブラシだけだったのが、フロスやマウスウオッシュを追加。
半年ごとに、定期検診でクリーニングもしてもらっていました。

実は、それではまだ不十分でした。
昨年、別の歯科医院で、歯石がついていると指摘されました。
さらに唾液検査をした結果、虫歯菌が多いということが判明したのです。

現在、私の口腔ケアルーティンは、以下のようになっています:

これでほぼ、プラークコントロールは完璧です。
定期検診でも、歯石がついていると言われなくなりました。
検診は、今は3か月ごとです。

さらに、ポリリンホワイトEXをたまに使って、着色汚れを落としています。

書き出すとものすごく大変そうに見えますが、これが意外と楽しいもの。
歯がツルツルになる感覚は、病みつきです。
ケアグッズも豊富で、色々試したくなります。

歯は悪くなってから治療するより、悪くなる前に予防した方がはるかに楽です。
身体的にも経済的にも、さらには精神的にも…
実際、痛い目に合った私が言うのです、間違いないです!

3. 虫歯になってしまったら、保険診療ではなく自費診療

いい歯のためにするべきこと。
親知らずの抜歯をして、予防歯科をがんばっても虫歯になってしまったら、自費診療を受けることです。

なぜ保険診療ではだめなのか?
それは、真っ当な診療ができないからです。

なぜ真っ当な診療ができないか?
それは、財源に限りがあるからです。
保険診療では、国が決めたがっちがちのいびつなルールを守らなければいけないのです。

多くの歯科医療機関の収入の中心は保険診療であるが、保険診療は算定ルールが定められているため、個人の努力では打開策や診療体制の充実も図れない。2024年には85歳以上の高齢者が1,000万人を超え、在宅医療のニーズが大幅に上昇すると言われている。その一方で医療を担う医師・歯科医師不足の問題も指摘されている。にもかかわらず、改定財源が不十分であり、医療の担い手不足の解消などには繋がらない。

https://www.tokyo-sk.com/news1/28904/

では、真っ当な診療とはどういうものか?
私の経験から言うと、以下の3点が揃った診療です:

  1. 6種の神器

  2. 専門医、あるいは専門的な技術

  3. 適合性の良い歯科生体材料

真っ当な診療にはコストがかかります。
国が異様に低く設定した診療報酬では、そのコストをカバーするのさえ無理です。

3-1. 保険診療では、6種の神器を使うことは極々まれです

6種の神器とは、以下の6点です:

  • マイクロスコープ

  • 歯科用CT

  • ニッケルチタンファイル

  • ラバーダム

  • MTAセメント

  • 精密な被せ物

出典:

尚、虫歯の進行度合いにより、治療方法が異なります。

出典:https://jea-endo.or.jp/public/about.html

6種の神器のうち、治療方法によっては使用しないものがあります。
全部使うのは、虫歯ステージC3からC4の時にする根管治療の場合です。

冒頭で記した通り、私の右下7番は神経を取る治療が必要でした。
つまり、根管治療です。

保険治療か自費治療かはさんざん迷いました。
費用が全然違うからです。

しかし、6種の神器を使わない治療は、失敗の確率が恐ろしく高いことを学んでいました。

出典:

治療が失敗するということは、いずれ抜歯になるということです。
大事な歯を失うことだけは避けたいと思いました。

結果、私は自費での根管治療を選択。
被せ物も含めて、1本で30万円強の支払いです。

それは苦しい決断でした。
30万もの治療費なんて、それまで支払ったことがなかったからです。

でも今では、健康資産への投資だったと考えています。
なぜなら、歯は一生ものだからです。
抜歯になったら、二度と生えてこないのです。

3-2. 保険診療では、専門的な治療はしてもらえません

私の厄病神(下の親知らず2本)は、それぞれ隣の歯を虫歯にしました。
おかげで私は、自費治療の高い技術力を目の当たりにしました。

右側の隣の歯(右下7番)は、精密根管治療の専門医である院長に治療してもらいました。
一方、左側の隣(左下7番)は、歯髄保存療法が得意な副院長が担当してくれました。

左下7番 ほっぺた側の根っこに黒い影があります
(左右逆に見えています)

右下7番は神経を取りましたが、左下7番は神経を取らずにすみました。
神経ギリギリの箇所が虫歯になっていましたが、自費治療の高度な技術で助かったのです。

ほっぺた側から虫歯の箇所だけを狙って削るという、とても難しい治療でした。
にもかかわらず、治療は1回で完了。
まさに神業です。

これが保険治療だと、健康な歯ごと上から削られて、歯の体積がかなり小さくなっていたでしょう。
しかも、何度も通院させられてです。
おそらく、健康な神経も取られてしまっていたことでしょう。

歯は削られるともろくなり、ひびが入りやすくなります。
削って神経に近くなるほど、根管治療のリスクが高くなってきます。

神経を取ったら、その歯は枯れ木同然。
自費での専門的な治療を受けないと、枯れ木を守れる確率は格段に低くなります。

3-3. 保険診療では、適合性の悪い歯科生体材料を使います

例えば銀歯とセメントです。

実は銀歯と自分の歯をセメントで「つける」と言っても「接着」しているわけではなく「隙間を埋めているだけ」なのです(「合着」)。しかもセメントは徐々に溶け出していくので当然隙間が出来ていきます。そこへ汚れや細菌が入り込み、虫歯になりやすくなってしまうのです。

https://haisha-yoyaku-blog.jp/bad-tooth-silver-capped-tooth-10916#h-num00-02

冒頭で記した通り、私は2008年に保険で虫歯治療をしました。
左上6番と4番、両方とも銀の詰め物です。

左上4番と6番 16年前の銀の詰め物
(左右逆に見えています)

今年の年初、左上4番が「不適合」であると指摘されました。
16年も経っていれば、さもありなんといった感じです。

中が虫歯になっているかもしれないと言われました。
もはや放置することはあり得ません。
自分の歯を枯れ木同然にするなどという、悲しい体験はもう2度としたくないからです。

すでに健康資産投資家を自認していた私は、2本とも自費治療でやり直すことにしました。

銀の詰め物を外すと、左上4番は軽い虫歯ができていました。
さらに、2本とも薄いヒビが入っていたのです。
これは、虫歯で大きく削るとよくあることだそうです。

もはや自費のコンポジットレジンという詰め物では対処できず、被せ物をすることになりました。

昨年、根管治療をした右下7番はすでに、ゴールドにしていました。
ゴールドは適合性が良い上、素材的に柔らかいので歯に馴染みやすいというメリットがあります。

なので、左上6番もゴールド一択でした。
左上4番の方は、笑うと見える微妙な位置のため、メタルボンドというセラミックの1種にしました。

2本でまたもや30万円以上の支払い…
被せ物をせずに済んだ左下7番の治療費と合わせて、今年は40万円弱の投資です。

最初から自費治療をしていれば、ひびが入ることもなく、高価な被せ物をせずに済んでいました。
もっと言えば、最初から予防歯科に力を入れていれば…
これは、痛い目に遭って色々学んだ後だからこそ、言えることです。

右下7番の根管治療の最中から、左上の銀の詰め物はずっと気になっていました。
銀歯を放置すると危ないということも、すでに知っていたからです。

例えば、こんなブログを散々読んでいました:

保険診療が当然だと思っていると、こういった事実を知らずに過ごしてしまいます。
そして、気づいた時には症状が悪化し、最悪のケースでは歯を失うことになるのです。

結論

私にとっていい歯のためにするべきことは、以下の3点になります:

  1. 親知らずの抜歯

  2. 予防歯科

  3. 虫歯になってしまったら、保険診療ではなく自費診療

上記#3に関してはもちろん、誰でも高額な治療費に投資できるものではないと思います。
でも…

大多数の方にとって、#1と#2さえしっかりしていれば、#3の心配はほとんど無用なのです。
私みたいに、身体的にも経済的にも、さらには精神的にも痛い目に合わずに済むのです。

いくら私が健康資産投資家を自認していても、もう二度と莫大な治療費に投資したくありません。
予防歯科になら、喜んで投資します。

大事な歯を失うか、莫大な治療費を払うのか?
より多くの方が、私のような究極の選択をせずに済んでいただけたらと思います。

ずっと書きたかったテーマで記事を書けて、とても嬉しいです。
読んでいただき、ありがとうございました💖


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