高知の八彩帖(ヤイロチョウ)8・「文旦」
かつてとある会社のサイトに連載していたショートエッセイです。高知のあるあるなどを書いています。今回は高知の柑橘、「文旦(ぶんたん)」について。
文旦の相場はいくらなのか、ということを考えた土佐人は多いハズ(まるっきり私見です)。某空港の土産物店では1個1,000円などという法外な値段を付けられており、のけぞった。そりゃなんぼいうたち口どころか、手も足も腫れる。
ワタシらみたいなTHE・庶民は、いかにモノを安く&たくさん買うかに命をかけている。スーパーなんかで売られている価格では買わないのがモットー(?)。狙うは産直市や良心市!
どんなにビュンビュン車を飛ばしていても、道端に安そうな市を見つけたらくるりと引き返す。後続車はさぞかし迷惑なことだろうが、そんなことを気にしてはいられない。今にも崩れそうな良心市に積まれた文旦を、袋の外から数える。多ければ多いほど良し。安ければ安いほどなお良し。
とある産直市で見つけた文旦がすごかった!最初は1袋に十数個入って300円だったのが、だんだん200円、ついには14個で100円にまで値下がりした。もっともそんな文旦は、まるで温州みかんのようなシロモノだったが。たかが文旦、されど文旦。