宇宙人日記7日目
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これは、なぜか地球に生まれてきてしまった無職宇宙人・ぴーちゃんが綴る、日々の地球観察日記。
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ぴーちゃんは思案している。
どうやって、この地球で生きていこうかしら。
コーヒーは美味しい。
夏は好きだ。
でも、それだけでは生きていかれないのが、この地球という星だ。世知辛い。
ぴーちゃんはたまに、自分の星が恋しくなる。
どこにあるのか知らない。
なんの記憶もない。
なにせぴーちゃんは、生まれたときにはもうすでに地球にいた。
だけど、知っている。自分が、地球のひとではないということ。
ぴーちゃんはたまに、自分の星へ帰りたくなる。
コーヒーと夏を両手に抱えて。
そこにはきっと、ぴーちゃんみたいな人がたくさんいるんだ。
そこではきっと、ぴーちゃんもラクに呼吸をできるんだ。
そこではきっと、コーヒーを呑んで、にこにこ笑って、暮らせるんだ。
そこではきっと、他のひとと上手く話せなくても気まずくならない。
そこではきっと、上手く笑えなくても許してもらえる。
そこではきっと、他のひとと違うことを言っても、笑われない。
そこではきっと、ぴーちゃんは、ラクに笑えるんだ。
だけど、地球にいるよいひとたちと離れ離れになってしまうのは、少し寂しい。
ぴーちゃんはもう少し、地球で生きることを、考えたいと思う。
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