【neko-novel_ai1962】松本清張 「球形の荒野」
昭和36年初夏、新聞記者の添田は婚約者の野上久美子と大和路で出会います。久美子は亡き父・野上顕一郎を偲んでいましたが、唐招提寺の芳名帳に父の筆跡に似た文字を発見します。しかし、翌日確認に行くとその部分だけが破り取られていました。顕一郎は戦時中、ヨーロッパの中立国公使館で一等書記官を務め、終戦1年前に客死したとされていました。添田は調査を進めますが、関係者の反応は冷淡でした。その後、久美子の周りで奇妙な出来事が続き、ある日、久美子と母が歌舞伎座に招待されます。そこには関係者たちも集まっており、添田は久美子の父が生きていると確信します。戦時中の秘密と外交官の運命、そして父娘の絆が描かれる物語です。
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