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小説の掃き溜め

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猫宮の創作物
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#創作BL

 窓の向こう、もう夏が近いにも関わらず早めに夜の帳の落ちた暗い世界から、雨粒の叩きつける音がしていた。君が貸してくれた傘半分は、僕と君の体を雨から守るには小さすぎて、肩が冷たい。

 「お前今日の降水確率見てなかったの?」と、君が不機嫌そうな声で傘に入れてくれたのを思い出して、なんだか溜息が出た。

 君は、くだらないことでよく怒る。

 傘を忘れたら「天気予報見てないの」と怒る
 課題をしないで

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