航海の安全を祈ります
横浜が舞台のジブリ映画、
「コクリコ坂から」に登場した、
国際信号旗。
海のうえで、
船舶どうしが通信を行うために使われるものだそうだ。
映画が公開されてから、
港の見える丘公園と大さん橋に、
主人公が掲げていた、この信号旗がたっている。
航海の安全を祈ります。
行き交う船へ向けて、
無事に海を渡れますように、との願いが込められている。
残念ながら、映画の舞台となった時代のように、
この場所からは広い海を見ることはできない。
埠頭と、倉庫と、高速道路と、ベイブリッジと。
その隙間から、少し見える程度だ。
行き交う船の種類も数も、
当時とは趣がことなるのだろう。
それでも、
外国からやってくる貨物船や大型客船に、
無事を祈る気持ちに、変わりはない。
そしてきっと、船だけではないのだ。
誰かの無事を祈る気持ちが、
この旗には込められている。
遠くにいる誰か、
そばにいる誰か、
あなたの、
わたしの、
無事をいつも祈っている。