アキのエッセイNo.13ーまた作ってみました!「介護状況及び家族の介護能力アセスメント」
こんばんは、アキです。
以前書いた記事で、支援において「説明・理解・同意・責任」が必須であることを述べましたが、今回は我が家の同居する祖母への介護を例に、上記の問題と重要性についてお話したいと思います。
説明・理解・同意・責任の重要性を説いた記事を以下に載せます。気になる方は読んで頂けると幸いです。
1.我が家の介護体制の問題点
我が家は父・母・兄・私・祖母の5人家族で、両親は現役の中学校教師(父は今年4月に退職予定)、兄は引きこもりニート、私は老健清掃パート職員、祖母は89歳認知症が中~重度で、歩行は歩行器・つたい歩きにて見守り、トイレは見守り・介助(リハパン・尿とりパッドで対応しているが排泄コントロールできてない)の状態で、「常に見守りが必要」な状態と言えます。
去年、ベッドから転倒して右膝を負傷し、「介護度3」と認定されるまで介護状態が悪化し、月曜日は老健通所、火曜日~金曜日は特養のショートステイを利用するようになりましたが
正直言って無理があります!
問題点を以下に列挙します。
・祖母を常に見る時間が十分に取れていない→通所、ショートステイの送りや迎えの時間まで家族がいられないことが多い(兄は祖母に無関心)。その時間、祖母が放置されている。
・主の介護者(私)に介護負担が偏っている(排泄の世話は私一人)。また、私以外、出来る限り常時見守ろうとする人がいない(祖母が自宅にいる間は私が常に対応)
・家族(特に母・兄)が祖母の介護を手伝わない。というより無関心。父は家事を手伝う、祖母に話しかけ、立ち上がりを介助するなどしてくれるが、「常時見守る必要ありという認識がない」
・急遽通所が休みになった時など、仕事を早引きするなどして対処するが、それも困難
ここまで読まれてお気付きかと思われますが、「常時見守り・介護が必要な対象者に対して十分な対応ができていない」のです。
その原因は家族の時間の問題もありますが、①家族の対象者の介護状態の不理解、②協力体制の悪さ(特定の介護者に負担が偏っている、介護に協力しない家族がいる、また対象者への関心のなさ)があります。
そして、その異常な状態に家族が気付かないという現状。
危ないですよね。
何がまずいか例を挙げます。
・私が帰宅した際、祖母がトイレで便まみれになっているのに、家にいた家族が気づかない
・通所が中止になり、知り合いに来てもらうことになったが、私が「お世話メモ」という必要な対応、物品について書いたメモを作成したら、父は「話し相手だけでいい」と拒否的だった
・通所が中止になった際、私が通所先から連絡を受けたため早退し対応(私がいなければ祖母は夜まで家に放置)
まずいですよね。
さらに私も最近、症状が出てきて軽く「介護うつ」です。上記の例に挙げた、通所が中止になって早退し、祖母の面倒を見ていたその日の夜、突然泣いてしまいました。私、相当ストレスが溜まっていたようですね。
昨日、父に介護の状態の深刻さ、私のメンタルの限界を強く訴え、何とか父に早期入所を承諾させました(気持ちが変わらないよう、これからも繰り返し訴えます)。
3.支援機関(我が家の場合、「老健」)の支援サービスの問題点
我が家の問題点は2.で挙げましたが、家族の不理解や無関心だけが問題であるとは言い切れません。
私は、支援機関である老健側にも問題があると思っています。
確かに老健のケアマネージャーさんは、我が家の介護状況について聴取しましたし、入所を勧めていました。それでも父は、4月に自分が退職するまで入所を延期することを選びました。父のその判断は誤りであると、現状から言えますが、その状態に陥るリスクを、老健側は詳しく説明していたとは思えません。ただ、「介護者の有無、時間的余裕」を軽く聴取するだけで、我が家の介護の協力体制・介護能力・人員等について詳しく聴取せず、また、祖母の自立度や必要な介護についても詳しく説明・指導することもなかったため、父は入所の延期を選択してしまった。そして老健側は「家族の意志」を尊重して、そのまま看過してしまった。
つまり、老健側の評価・説明・指導不足により、父は誤った選択をしてしまい、また、老健側はそのリスクを指摘することもなく看過したことも原因として挙げられます。
4.「介護状況及び家族の介護能力アセスメント」を作成してみました!
そこで私はこのようなものを作成してみました。名付けて、「介護状況及び家族の介護能力アセスメント」です!
1.要介護者の介護度:要支援1・2/要介護1・2・3・4・5
2.身体機能及び認知機能の自立度(FIM:機能的自立度評価法)
セルフケア(食事・整容・清拭・更衣(上半身)・更衣(下半身)・トイレ動作」、「排泄(排尿コントロール・排便コントロール)」、「移乗(ベッド・椅子・車椅子、ベッド、浴槽・シャワー)」、「移動(歩行・車椅子、階段)」
認知項目→「コミュニケーション(理解:聴覚・視覚、表出:音声・非音声)」、「社会認識(社会的交流、問題解決、記憶)」
上記の項目について7段階評価を表示(7:完全自立、6.修正自立、5:監視・準備、4:最小介助、3:中等度介助、2:最大介助、1:全介助)。
FIM(あくまでも参考基準です)を提示し、それぞれの自立度の説明(見守り・介助の必要性、必要に応じて自助具や住宅改修の必要性と使い方の説明など)をする。
→要介護者の自立度についての説明:した/してない
→要介護者の自立度について理解を得られた:○/△/×(いずれかを囲む)
→要介護者の選択したサービス:(通所、入所など記載)
3.自宅での介護が必要な場合(通所など)
①介護者について→(誰が行うか?何人か?どのように役割分担を行うか?家族の時間的余裕の有無、誰かに負担が偏る恐れはないか?)
介護者の人員・時間・協力体制→○/△/×
②家族の介護スキルについて→(要介護者の介護を十分に行う程度の知識や技術があるか?自立度と必要な対応について十分な説明をして聴取する)
介護スキルが十分ある→○/△/×
自宅介護の適正(十分に介護することが可能か)→○/△/×
福祉サービス利用の充実性(必要なサービスを十分に利用できている、または予定)
→○/△/×
※十分な介護スキルがないと判断した場合、対応方法について説明・指導を行い「知識・技術」を習得してもらう(つまり、「疾患教育」。資料などを配布し、また実技指導するなど)。
③自宅介護をする際、起こりうる「リスク」の説明と、緊急時の対応について話したか?
→常時見守りが必要な対象者に対し、誰も見ていられない時間が生じないか?家族が家に誰もいない状況に陥らない状況を作らないための対策について考えるなど
④介護者の介護に対する不安・ストレスの有無・対処(時間的余裕など)について
⑤家族の要介護者に対する認識について
→きちんと状態や必要な対応について理解しているか、関心はあるかなど
5.最後に
いかがでしたでしょうか?
あくまでも私の体験をもとに「こんなのがあったらいいな」という感じで作成したので、まだ不十分な点があると思いますが
実際にここまで深くアプローチしてくれたら我が家がここまで逼迫することはなかったのではと思います。
一番避けたいのは、家族の管理不足・不注意による要介護者の転倒・骨折などの「過失」ですね。
実際、亡くなった重度認知症の祖父は、家族が目を離した隙に食べ物を口に詰め込み窒息して亡くなりました。
つまり「家族の過失」です。
この出来事は私の「一生のトラウマ」となり、軽く「PTSD」となっています。そのことについても今後の記事に載せるかもしれません。
我が家のような「安定しているようで、実はアンバランスな家族」の問題に気付き、対処していただけるよう、支援機関にはお願いしたいです。
私は「過失を未然に防げる支援者」になりたいと思います。
お読み下さりありがとうございます!
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