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【映画レビュー】難解に正義をこねくり回すぜ!『劇場版 Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ』の感想

※この記事は2018年にアメーバブログで投稿した記事の再編集版として無料公開しております。
https://ameblo.jp/nejimakikoibumi/entry-12357676711.html

なかなか厳しい鑑賞時間を過ごしました。

『劇場版 Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ』のざっくりとした感想

『劇場版 Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ』を観てきました。

劇場版 Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ
製作年:2018年 / 製作国:日本
90分 / タツノコプロ製作
監督:松本淳

https://eiga.com/movie/87658/

タツノコプロの55周年記念企画として、タツノコを代表するヒーローキャラクター、「ガッチャマン」「キャシャーン」「テッカマン」「ポリマー」の4人がクロスオーバーする企画『Infini-T Force』の、TVアニメ版を経た劇場版です。

本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと

うーん…………微妙。

という、ちょっと満足いかない感じでした。

ざっくりではなく、詳しい感想を書いていきます。


初見でも大丈夫・・・じゃない?

こんなTVアニメがやっていたのですよ。

企画こそ知っていれど、申し訳ないながらTVアニメ「Infini-T Force」は観ていなかった上、登場キャラクター達の前アニメシリーズもどれも観ていなかったので、今作に対する事前知識はゲームの『タツノコVSカプコン』で得たわずかなものぐらい。

そんな状態で観ても大丈夫かな?と不安には思っていたのですが
今作、映画の序盤でTVアニメ版のダイジェストを流してくれました。

すっごい親切だなぁと思いきや、このダイジェストが中途半端に長いし、長い割に編集が変な切り取り方で、本当に上手くないという感じる出来。バックボーンもよくわからなければ、設定もなんだかぼんやりしていて結局『どういう気持ちで観りゃいいんだよ』という感想が漏れてしまう出来でした。

幸先悪いなぁと悪い予感がしたわけですが、その悪い予感は的中するのでした。

初めての人向けのダイジェストが上手くないので、よくわかんない


なんだかよくわからないストーリーと問題提起!

この映画、シンプルに言って話が複雑なわりに面白くない!

ワタシの感想はもうこの一言に尽きちゃうのかもしれないです。

重要キャラクターとして登場する南部博士やコンドルのジョーといったキャラクターの思惑がそれぞれに交錯して、『正義とは一体』みたいな話をするわけなんですけど、よくわかんない架空のエネルギーの話が混じるせいで、なんだか自分たちの世界に照らし合わしにくく、自分本位に考えられない、ひじょーにうまくない映画となってしまっていました。

新旧南部博士。ゲスト声優の船越英一郎さん、めっちゃ出番ある上に上手かったのは驚き。

丁度本作を観る前日に映画『ブラックパンサー』を観ていたので尚更対照的に感じちゃいましたよ。

『ブラックパンサー』はあそこまで複雑な話をシンプルに語っていたのに、手垢のついた「正義とは」論を表現するために複雑な世界観を設けている本作の出来は非常に残念です。

架空の設定が邪魔をして、教訓がわかりにくくなっている。


日本のヒーローも頑張って欲しいんだけどなぁ

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)なんかと比べたらプロジェクトにかかっているお金とか全然違うからしょうがないといえばしょうがないんですけど、実はビジュアル的には全然戦っていける気もしたのも正直なところ。

今作のアクションはちゃんと見どころとなっております。

というのも本作のヒーロー達はモーションアクターを用いていることもあって、見栄えとしては他のアニメではあまり観ないような魅力的なアクションに達していると思ったのです。特に接近戦の多いガッチャマンがメインのエピソードとなるだけあって、クライマックスの接近戦のシーンなどは、興味深く観ていました。3DCGもいかんせんツルツルしているところはやむをえないとしても、ディティールまで綺麗に描かれていて十分高品質だと思いました。

その分、本当にストーリーの部分が惜しい!

もっと話が面白ければ、間違いなく化ける映画だったと思えるぐらいに話の面で損している気がしてしょうがありませんでした。

MCUがあれだけ活発な今ではイメージできないくらい、『アイアンマン』のヒット以前はマーベルヒーローなんてスパイダーマンやXMENぐらいしか一般的に知名度はありませんでした。ですが、長年コツコツと積み上げてきた成功からいまでは誰もが知る名実とものヒーロー軍勢となったわけで、意外とInfini-T Forceが見習うべきはMCUなんじゃないかと思うのです。

この頃はまだ知る人ぞ知るぐらいな存在でした。

もっと、もっと良い作品を目指せば和製ヒーローの代表として世界で活躍できるポテンシャルはあると思いますので、これで終わりにせず「Infini-T Force」には頑張って欲しいと思います。

アクションは世界にも挑めるポテンシャルを秘めている!気がする


まとめ

●TVアニメのダイジェストが不親切!
●設定が難解すぎて、描こうとしている内容の邪魔をしている。
●アクションは見応えあるけど、余計にストーリーの粗さが際立つ。

という感じで、残念な気持ちが強い映画でした。

ちなみに私はテッカマンがビジュアルでは一番好きなので、是非テッカマンをガッツリ推して欲しいです。よろしくお願いします。
(誰へ送ってるのかも分からないパス)


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