『ニュースの未来/石戸論』を読んだ感想
朝日新聞ポッドキャストにも出演されている記者、
石戸論さんの本が出ていたので読んでみました。
(もっと感想を書きたかったのですが、
年末近くなりほとんど時間が取れなかったので印象に残った文章をざっくりと。)
良いニュースは「それってあなただけのことでしょ」と読み手に思わせてしまってはいけないのです。個人的なことから出発してもいい。これを突き詰めて、社会へ接続したとき、ただのニュースが「良いニュース」となるのです。 Kindle位置62
ブログだと意外とそういうのはやりやすいかも。
LGBTQ+的な記事ってほんとに当事者しか読んでくれないのですが、
ストレートの読み手でも「なるほど」と思ってくれる文章を書くようにしたいと思います。
分析記事を書くときに、大事なのは感情に流されず理性的な視点を保つことなのでしょう。 位置43
個人ブログなんて他人からそれほど意見を受けることも多くないので、
独りよがりなものになりがち。
当たり前なようだけど、この視点は大切にしたいな。
追い風にする条件とは何か。それは、手段が自由になったからこそ、ニュースとは何かという物事の本質を理解することです。そして、自分なりにでもいいので変わらない軸を持つことです。 位置26
同じ書き手が書くからこそ、出せるものがある。
いい記事を書いている記者さんだったり、古参ブロガーをみてると
やっぱりゆるぎない軸がある気がします。
僕の体験はインターネットにニュースを「ストック」することによって、過去記事であっても読者が接した瞬間が「今」であり「新しい」ものが生まれるということを示唆しています。 位置54
新聞に印刷されて終わり、テレビに流れて終わり、時事的なものを報じて終わりだったニュースは、インターネットによって情報空間にストックされるようになり、新しい気づきを与えるものとしてのニュースという文脈を付与されました。簡単に古びない記事もまた、本質的な新しさを持つニュースになったのです。 位置54
ブログはこの点、簡単にリンクして昔の記事を参照できるから大きな強みですよね。
個人的に思うのが、新聞社のウェブ記事って簡単に消されてしまうので、
振り返りにくいところがあったり、参考記事があまり関係なかったりもすることが多々。 この辺は改善点かも?
あとはフェイクニュースに対するファクトチェックはキリがない、というような発言も確かに、と納得。
良いニュースの総量を増やすしかないんですかね~
ちょっと話はずれますが、↓のようにデータをビジュアルで分かりやすくみせて、
ユーザーの判断にゆだねるというのもひとつのニュースの伝え方として
アリだと思います。
個人的に少し不満だったのは、今伸びてきている
ニュースレターやポッドキャストにほとんど触れてなかったこと。
新聞記者に向けて書かれたので省略されたのだとは思いますが、
”ニュースの未来”と銘打っているので少しでも触れてほしかったのが正直なところ。
最近、地方新聞記者の方と話す機会があったのですが、
新聞社の人は 一つの記事としてテキストで決められた文字数で納めることに慣れてしまっているので、なかなか社内でもPodcastや音声に注力しようという声はあがらないそうです。
新聞記者をされている方なら、おそらく深く取材したものでも
自分が文字にすることで抜け落ちてしまうニュアンスを、
埋めてくれる一つの手段だと僕は思います。
まだまだ書きたいことは山ほどあるのですがそろそろこの辺で。
ジャーナリズムとは?というところから分かりやすく書かれていますので、
新聞記者でない自分のみたいな人でも楽しめるかと。
ブログやっているひとにもオススメです。
『百年の孤独』読まなきゃな~という思いがより強くなりました笑
『世界のねじを巻くブログ』の ねじまき です。 関西在住の20代ゲイ。現在世界一周旅行中! ゲイが独自の視点で、 海外記事 / 映画 / 書評 / 洋楽 / ポッドキャスト についてお伝えします!