尾山台のまちと、ゆっくりつながる「コーヒーと血圧計」。
東急東横線尾山台駅からのびる尾山台商店街は、毎日夕方ホコ天になります。お買い物、お散歩、会社帰りの人達が行き交うこの時間、neighborで「コーヒーと血圧計」という屋台を出しました。
道ばたでフリーコーヒーと血圧測定を提供するというもの。
尾山台のまちづくりをしている「おやまちプロジェクト」の拠点となっているタタタハウスの店先での出店です。
neighborは「みんながカジュアルにケアしあえる社会」と「ケアについて学び合うつながり」をつくりたいと始めた、ケアのプラットフォームなんです。
で、健康や介護などに立ち寄れる場所ができればと今回始めてみたフリーコーヒー屋台。まちのひとたちに歩み寄りたい、と思い切って外に出たところ、まちのひとたちも歩み寄ってくれました。
お互い、歩み寄ったかんじ。
誰も来なかったらスタッフでお茶してるんでいいね、なんて言ってたんですが、机や椅子をずるずると道に出し、のぼりを立ててほどなく「ちょっと測ってもらおうかな」と向こうからおじさんがやってきました。
向かいの『SO TIRED』という中華カフェのシェフでした。
彼が血圧を測っていると、次から次へとそのお店の店員さんがやってきてくれます。いろんな国籍の店員さんが、ちょっとはにかみながら血圧を測っていく。
その様子を見て、まちの人たちも「コーヒーもらえる?」と足をとめ、それから先は店をたたむまで大盛況でした。(前のお店の方の言外の配慮に泣きそうでした)
看護師の𠮷村さんはたいへんだったと思います。血圧を測りながら健康相談に乗り、はげましたりアドバイスしたり。その数30人以上。
オープンカフェの一部が血圧測定みたいな風情だったので会話は隠されていません。それがきっかけで測定後もコーヒーを飲みながら団欒していく人達の姿がありました。
コーヒーは飲んで「オレは血圧はいいよ、多分200は超えてるから測りたくない」と言っておられたおじいさんは、30分くらいスタッフとおしゃべりしていました。尾山台が好きすぎて、電車にのっていつも散歩に来ているんだって!これは尾山台にとっても嬉しい話だ。
振り返り振り返り、立ち寄らずに通り去っていった人もいました。何度か出していたら、ご自身のタイミングで寄ってくれるようになるかな。
困ったことがあったとき、思い出してもらえたらいい。このへんな月1の屋台のこと。いつかお役に立てたら。
この企画、「うちでやってみてもらえたら」と場所を提供してくれたタタタハウスさんの協力で始めることができました。neighborsだけでなく、おやまちからもスタッフになってくれた人がいて、2つの団体がコラボできる最良の形だなと思っています。
タタタハウスの高野さんは「尾山台のまちづくりに関わる人達は学生を中心とした若い人が多く、どうしたら高齢者にアクセスできるんだろうと思っていたんですよ。まさか血圧測定だったか!」と笑っていました。
また、自営業の方々は健診などに行かない傾向にあるとのこと。「コーヒーと血圧計」がまちにやってくることで、商店街の健康寿命が上がったら最高だよね。
課題はいろいろあります。
無料のまま続けられんの?とか。
終わったあとの振り返りは、出店時間と同じくらい。
どうしても、無料にしたいという強い思いがあってしているんですけれどね。だからこそ立ち寄れる状況の方もいるだろうから。継続することを考えて有料でも一度試してみようよ、など意見はいろいろ。ジャストなラインは手探りで決めるのがいいね。
何よりよかったのは、自分たちが楽しかったこと。
外は気持ちいいし、来てくれる人たちと話すのも楽しい。仲間になるほど親しくはならないが、だから仲間じゃない人も出てこない。
バラバラ、時々、集合。みたいな。
次回は4月26日(水)です。場所も同じ、タタタハウス。
お近くの方もそうでない方もタイミング合えばぜひ。
コーヒーと血圧測定どうぞ。
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