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[好きな広告を勝手に解説するシリーズ] ダヴ ~リアルビューティー スケッチ | あなたは自分が思うよりもずっと美しい~
好きな広告を勝手に解説するシリーズ vol.12は、 ダヴの広告「リアルビューティー スケッチ | あなたは自分が思うよりもずっと美しい」です。
少し長いけどオススメです。
どうでしたか?
ときどき、また見たくなる
ナチュラルで、それでいてなんだかいろんな不安から世界中の人を解放するだけでなく、「明日から人生を楽しめそう」という勇気をつけてもらえる。そんな印象を僕は受けました。
人は、何故か人と比べて生きています。比べているのに、でも、自分を客観的にみえているわけではありません。思い込み先行型で、事実を確認していないのに、マイナスばっかりイメージしてしまい妙に不安を覚えていたり。
勘違いしたり、偉そうにするのはもちろん良いとはいえません。一方でムダに謙虚になったり、むやみに不安になる必要も本当はないのに、人からの見られ方を気にして強張り続ける。何かの自己暗示的な呪縛にかかる。
ただそれは、生きていく中でそういうときって誰にでもあります。それを排除するというある種の横暴に出るのではなく、うまく付き合っていくことも必要かもしれません。それはそれで自分の素直な気持ちなんだから。
でもその瞬間はとてもネガティブ。だからできる限りすぐにポジティブに戻りたい。そんなときにの ”優しいお薬” になるのがこの広告です。バファリンは半分ですが、これは全部だと思えるほど、僕は大好きです。
もう一度みたくなる、という消えない効果
見た人が良い気持ちになる素晴らしい広告とはいえ、ダヴ(を生み出しているユニリーバ)は事業会社として、業績につながらなければ意味がありません。
業績に直結させるために、商材の特徴を訴える広告は悪いとは言いません。むしろ、それはそのとおりです。が、この広告のすごいところは、
①ポジティブな気づきを与えられて、ずっと心に残る、②記憶に残ることで、いろいろある生活の中で、ふとしたときに改めて見たくなる(勇気をもらえる)、③もう一度みるから、忘却曲線がとてつもなくゆるやかになり、広告効果が持続する
という部分です。多くの広告は露出しているときに効果があります。言い方を変えると、露出が終わると効果終了。つまり、お金をかけている間だけ効果があるが、お金をかけなくなると効果がないのです。
この広告は、前述した理由のとおりで、お金をかけるのをやめても効果が持続することが優れたポイント。本物のコミュニケーションとはこういうことなんだと学んだ広告でした。
以上、広告好きの私見でした。
石鹸を買うときに「ふとダヴを思い出す」という状態をつくっている時点で、ビジネス的にも勝ちですね。
その他の「好きな広告を勝手に解説するシリーズ」はこちら。通勤電車などの暇つぶしにのお供に。