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満蒙開拓平和記念館(長野県下伊那郡阿智村)
長野県下伊那郡阿智村にある。飯田駅からタクシーで30分ほど。2013年に開館した施設。
お盆の墓参りに合わせてようやく訪れることができた。
昭和のはじめ、日本から満洲国には多数の農業移民が渡った。満蒙開拓団である。
新天地での生活を夢見て渡った人々だったが、1945年8月9日のソ連軍の侵攻により満洲は戦場と化し、開拓団は広野を逃げまどい、あるいは集団自決を決意した団もあった。残留孤児として、戦後まで帰国できなかった人たちがいた。
長野県はそのなかで満洲に最も多くの開拓民を送り出した県である。
リーフレットには「日中双方に多くの犠牲を出した「満蒙開拓」とはいったい何だったのか。私たちはこの歴史を風化させることなく後世に伝えるため、その拠点として記念館を作りました」とある。
展示では戦前の日本の概要、映像、開拓団が入植した場所の地図、凄惨な逃避行のルート、満洲からの引き揚げなどが紹介される。
体験者からの聞き書きと証言映像。さらに、満洲に残された日本人の惨状を伝えるために1946年に満洲に渡ったカメラマンの写真。いずれも想像を絶するもので、圧倒された。しばらく言葉が出てこなかった。
これまでの調査の記録も含め、図書コーナーにも満洲関連の書籍がこれほどあるのかと思うくらい多数開架されていた。
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戦争や満洲の問題を考えるならば一度は訪れるべき場所であろうと思った。