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紙を破り取るのは誰だ

『文は人なり』(1918年版)国立国会図書館デジタルコレクションより

帝国図書館の蔵書中の高山樗牛の本が熱心(??)に読まれていた証拠と言えるのかもしれないが、現在国立国会図書館デジタルコレクションで見られる樗牛関連図書には、書き込みが多い。

ひどいとページごと破り取ってるものがあるのだが、特に多いのが、代表文集を集めた『文は人なり』の大正七年の増補版だ。書き込みが多数あり、あちこちに欠落のページが認められる。事故本のシールも貼ってある。

頭に来たんだろう。後の読者が「紙を破り取る者は誰ぞ」「紙を破り取るものは誰ぞ」と書いてある。

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大事なことだからといって二度書かなくても・・・と思わなくもないし、お前も図書館の本に何をしてるんだ・・・という気分でもある。

帝国図書館ではこうした利用者マナーを取り締まっていたが、年々来館者が増加して満員になるなかで、どうしても目が届かない部分が出てきていたようだ。貴重書のページを掠め取って売ろうとして逮捕された輩の新聞記事もたまに見る。


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