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瓶詰FARCRY(開放空間:Over Field)
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探索を重視したセミオープンワールドARPG。極小規模なオープンワールドにオブジェクトとクエストと収集要素がぎっしり詰め込まれており、癒し効果の高いBGMに揺蕩いながら探索と戦闘をこなす。広大なオープンワールドを硝子瓶に押し込めた様な、超高密度のマップが特徴。
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とにかく雰囲気を楽しむ事に特化している。大量に配置されたオブジェクトとイベントが祭り屋台を巡る様なワクワクを演出しており、マップのあちこちへとプレイヤの足を駆り立てる。透明感を強調したBGMも90年代のJRPGやゼロ年代のエロゲを思い出させ、郷愁を刺激する。
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マップが縦長になっているのも、この探索に他ゲーとの差別化を齎している。時間捲き戻しを駆使するカジュアルな登頂は、僅かなストレスをスパイスとして探索に添える。雰囲気に浮かれながらのアスレチックは冒険心が擽られ、他ゲーでは見られない体験だ。あと、縦長マップは特定のポイント(クエスト開始地点とか)を目指す場合にストレスが無い。落ちれば直ぐだから。
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戦闘は、最初はZZZよりも更にカジュアル。派手な効果音と大袈裟なヒットストップ演出で爽快感を重視している。戦闘やクエストも探索の一環であり、雰囲気を味わう過程のスパイスという事かだろう。だが探索に飽きる頃には敵も狩り堪えのあるLvになっており、マップを巡り尽くした後はキャラ育成がゲーム継続のモチベを引き継ぐだろう。
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他の要素でも、本作は色々と思い切っている。「どうせ読み飛ばすだろ」と言わんばかりにストーリーはボイス無し。代わりに、メインコンテンツであるマップ探索では細かい所までフルボイス。釣りはミニゲームすら無い完全放置で、「息抜きに動画漁りでもどうぞ」と言わんばかり。探索と雰囲気を楽しむゲームという明確なコンセプトの下での思い切った取捨選択が行われており、これは手の抜き方がかえって好印象になっている。
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全マップを探索し尽くした後はどうするのか(戦闘と育成の楽しさは、探索の楽しさに代われる程の物なのか)という大きな不安はある。が、ゲームの構成要素が明確なコンセプトの下に吟味されており、「コレはこういう物だから」という安直さを根拠に作られた要素が(メイン部分には)見当たらない。確かに余り広告を打ってない辺り、運営側の継続意志にも疑問が残る。残るのだが、今楽しむためと割り切れるならば、時間と少額課金の価値を見出せるだけのコンセプトと設計の一致が確認されている。スルーしてしまうには惜しい。