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それでも片手剣が初心者向けである理由

武器を展開したまま早く動ける
とりあえずボタン連打で何とかなる
アイテム使用が身軽

 要するに、何をするにも小回りが利く。挙動が軽快で、思い通りの動きが無情報で出来る。動画程度の知識を元手に突貫した初心者が、とりあえず快適で爽快な体験が出来る。回転ループだの、滅昇竜で取れだのよりもずっと前の話だ。初心者向け武器としてハンマーと太刀がよく上がるが、ハンマーの身軽さや太刀のリーチを最初から引き出せるのは過去作経験者が新作に手を付けた時の話だ。


 挙動が軽快なので敵の動きに追従し易い。小さな隙にも攻撃を差し込み易く、基本的に戦闘の主導権が相手にあるモンハンのシステムにおいて、思い描いた通りの動きが出来る。ランスは安全性は高いが、鈍重な挙動で敵の弱点部位を追いかけるための知識が要る。ハンマーは挙動こそ軽快だが、敵モーションの終了に溜め完了を合わせられるだけの知識が要る。最低限とはいえガードもある片手剣は、落ち着いて敵モーションにも見慣れていくる事が出来る。


 そして、最初期を越えて慣れて行く段階に移っても、片手剣はそのまま使い続けられる。判り易い伸びしろが多いのだ。ボタン連打をコンボに置き換えたり、ジャストラッシュを使い始めたり、雑に風車をぶつけていた所を滅昇竜に置き換えてみたり等、判り易く工夫を施せ、成長を実感し易いポイントが多い。確かに近年では序盤の難易度が下がっており、どの武器でも無理無く使える様になってはいる。が、初心者側の違い(アクション自体の経験とか)を勘案した場合、とりあえず手をつけるための選択肢としては片手剣が一つ抜けているだろう。


 とりあえず敵に向けてスティックを倒し、
 とりあえず攻撃をボタン連打しておけば、
 とりあえず倒せる。
アクション経験の少ない初心者が、最初期で躓かないで済むのが片手剣だ。「片手剣は玄人向け」と言う言葉は、理論上の最大火力を出すには、戦術とロードアウトの練り込みが要ると言う意味であり、初心者を視界に入れた言葉ではない。


 初心者向けで無いという勘違いを今程までに定着させたのは、Youtubeチャンネルが風潮したのもあるが、モンハンの経験者自体が増えた事が大きいのだろう。初者になれば他武器の敷居も同等までに下がるので、初者だった頃の記憶はもう誰の思い出にも残ってないのかもしれない。