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シアトル在住20歳 感想とか質問とか→ https://peing.net/ja/ne…

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シアトル在住20歳 感想とか質問とか→ https://peing.net/ja/nedamoto?event=0

マガジン

  • 感情グラフの生い立ち

    • 328本

    感情とは 量子力学、熱力学、12芒星 ありとあらゆる学問の最終形態を目指して 人工知能の基礎となる感情の数値化とは

  • ブログでしか言えない話

  • 多様性について

  • 随筆なり

  • 徒然なるままに

    ふと思いついたこと。たまに恥ずかしいエッセイ。 記事にできるほどまとまってなく、ツイートにするほど短くもなく、人類学マガジンにいれるほど学問的ではないもの。

最近の記事

  • 固定された記事

正解がある正解のないもの

高校の国語の教科書に載っていたある文章を、今でもよく覚えている。 「美しさ」は、草花や山といった対象にあるのではなく、それを「美しい」と感じる人間の心の方にあると言わなければならないのではないだろうか。 これは、高階秀爾の『美しさの発見』という評論に書かれていたことだが、つまり、"美"とはものの状態ではなくて私たちの心の中に存在するものだということだ。 私はこの文章を読んで感銘を覚えた。 確かに、美しさは私たちがそう認識するから美しさであって、人間らしさとか、可愛さ、か

    • 新型コロナのワクチンを打ったのでご報告

      一昨日、ついに二回目のワクチンを摂取した。Facebookで一回目の摂取の報告をした時、友人から「レポートしてほしい!」と言われたので、自分の備忘録も兼ねて、レポートします。 自分の経験だけじゃなくて、どうせならアメリカでの摂取の状況と、今の周りの社会についても合わせて書きます。あくまで一個人の経験なので、アメリカ全体の事として捉えないようにしてください(特にうちの州はワクチンが回るのも早く、そもそも新型コロナの被害もアメリカ全体から見るとかなり少ないです。他の州だと、

      • やわらかい

        「どうして日本はダメだったんだろうね」 そう聞かれた言葉が、今もずっと、頭の片隅にある。 これは、アメリカに来てから1年か2年経ち、日本に一時帰国した際に、挨拶に行った元高校の学年主任の先生に聞かれた言葉だ。 この学年主任の先生は私のクラスの副担任でもあって、担任の先生と一緒に、半不登校状態だった時期にすごくお世話になった。留年しないための最低単位を計算してもらったり、他の教科担任の先生に取り次いでもらい補講を受けさせてもらったり、他にも色々。 この先生は、私がど

        • 成長

          新しい手帳が必要になって物入れを漁っていたら、五年ほど前に使っていた手帳が出てきた。 日本にまだいた時から、アメリカに来てすぐの頃にも使っていた手帳だ。 未だ短い私の人生の中で、それでも一際苦悩に塗れていた時期の手帳だが、中身は大したことのないメモ帳だった。お世話になっていたカウンセラーの人には「日記をつけてみたら」と勧められていたのに、一文字も当時の心境は書かれていなかった。 その手帳には、英単語だけがずらりと書かれたページがあった。 横線で消してあったり、波線が引いて

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        正解がある正解のないもの

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          呪いの結び目

          今年は、いろいろな意味で節目の年だ。 コミュニティカレッジを卒業して、半年のインターン期間ももうすぐ終わる。このままアメリカの大学に進むか、別の国の大学に編入するか、はたまた日本に帰るか。 一番大きい問題はコストの問題で、未だにはっきりとした方針は固められないでいる。 先日はシアトルの領事館に、期限が切れるパスポートの更新に行ってきた。 私がパスポートを取得したのは5年前、16歳の時。当然5年のパスポートしか申請が出来なかったから、5年のを取得した。その期限がもう切れる。

          呪いの結び目

          We believe in Democracy

          一日経って、どうしても気が収まらないので、久しぶりにnoteを書いている。 昨日起こった、アメリカのキャピタル襲撃の話。 アメリカの反対側に位置する私たちの州にも関係ない話ではなくて、ワシントン州キャピタルが同じく襲撃された。 キャピタルは、大学に行く時に毎日目にする場所で、昨日私が大学に行っていたら確実に遭遇したであろう時間だった(私は数ヶ月前から卒業後インターンに入っているし、授業もほとんどがオンラインなので大丈夫だった)。 日本のTLを見ると、対岸の火事よろしく、開

          We believe in Democracy

          ホモサピエンスにポリアモリーはまだ早い

          最近、不倫の話題をよく見る。 私は芸能人にも世間を騒がすニュースにも疎いので、もっぱらTwitterで見た情報しか知らないのだけど、どうやら芸能人が不倫をしたらしい。 まぁ、よくある話だ。 不倫の話を聞くと、私も人並みにモヤモヤはする。だが「不倫は悪い事だ!」と正義や倫理を叫ぼうとは思わない。 それなりに理由のある不倫も存在するだろうし(「夫のチンポが入らない」などに出てくる行為が不倫として断罪されるべきなのか? と首を傾げてしまうし)、不倫と一口に言ってもいろいろなケース

          ホモサピエンスにポリアモリーはまだ早い

          アメリカに住む私が、今回のデモに思う事

          最近のニュースやネット上の反応を見ていて、一年前に母校の授業で聞かれた質問を思い出した。‪ 「やっぱり(アメリカに)差別ってあるんですか?」 私はこの質問をされた時に、戸惑った。 差別はある。 私が住んでいるワシントン州はリベラル寄りの州だ。 そもそも西海岸はアジアからの移民や留学生が多いし、大学では学期始まりに差別意識を問うアンケートが為される。社会学を取れば、一番最初の授業ではレイシズムについて語る。 公的機関の人事採用でもある程度の多様性を意識しなくてはいけないよ

          アメリカに住む私が、今回のデモに思う事

          今年の抱負

          新年なので、自分のことを振り返ってみる。 ちらりと「3年前から振り返るのがよい」と見たので、3年前から。 3年前といえばアメリカに来た頃だから、それからの3年間と、4年前からの急激な変異を比べればそれほど変わっていないような気がする。 変わったことといえば、大学に入ったことと、専攻を変えたこと、田舎に引き篭りたいと感じるようになったことくらいだろうか。 私が科学を志すようになったのは、明確には中学の頃だったと記憶している。 現象の複雑性に惹かれ、複雑性を抽象化して合理を見

          今年の抱負

          ネパールで考える人権のこと

          一ヶ月に渡るネパール滞在の間、現地協力団体のスタッフが「娘の誕生日で家に帰るが、一緒に来るか」と訊ねてきた。確かその前の年も彼の家にお邪魔していた気がする。そう思い出しながら、私は二つ返事で頷いて、一緒に彼の家に滞在させてもらう事にした。ネパールの人達の距離の近さがとても好きだ。 誕生日パーティーまでの時間に街に買い物に行って、よく懐いてくれる彼の娘さんと遊んだり、生まれたばかりの赤ちゃんをツンツンしたり、惰眠を貪ったりした。 時々台所に行って、料理の様子を見たりもした。

          ネパールで考える人権のこと

          巨乳キャラの献血ポスター起用に対する炎上について

          最近の巨乳キャラ献血ポスター炎上について面白いBlogがあったので、ちょっと考えてみたいと思う。 男が女性を見るときは視覚野が主に活性化し、女性が男性を見るときは前頭葉も活性化するという研究データがあるように、男性が身体のパーツを、女性が男性の付帯情報を見るというのは、一般的な傾向として間違ってないと言える。 一方で、ちょっと深く考えてみたいのは、男性の繁殖に置けるコストの差が低いと言われている点だ。 確かに身体的なコストの事を考えればそうだろう。男性は性行為を数多くすれ

          巨乳キャラの献血ポスター起用に対する炎上について

          香港のデモについて私が思うこと

          最近ずっと香港のニュースが目につく。ブレイキングニュースで入ってくるニュースにも、夕食時テレビで流れるニュースにも、Twitterで流れてくるニュースにも、香港がずっといる。 香港には友人もいるし、香港から来た友人もいる。Twitterでもnoteでも語ろうと思えばいくらでも語れるこの事象に沈黙を貫いていたのは、世界で起こる事象を自分の物差しだけで断じてしまう事に抵抗感を覚えるという、人類学を嗜むものとしてのポリシーのようなものによる所以だ。 だけど激化を極めるその事象を見

          香港のデモについて私が思うこと

          久しぶり雑記

          今、日本に帰っていたときの写真やらビデオやらを整理しながら、色々なことを思い出している。 思えば随分長く文章を書くのをお休みしていたようで、地元にいたときも、東京にいたときも、その他各地を旅していたときも、散文のようなメモのような何某かを書き散らかしては、文章として完成させずに放置していた。 非日常にいると、知らないうちに省エネモードになっている。 それが三ヶ月も続くと尚更で、後半は惰性のように生きていた。 東京にいた頃はまだ、バイトに向かう途中に論文を読むくらいにはエネ

          久しぶり雑記

          初夏の変容

          もう初夏と言っても良いのだろうか。小論文執筆に忙殺され、時の流れを見過ごしていたら、いつの間にかシアトルにも熱気が漂うようになっていた。 ホストファミリーが友人の結婚式にアムステルダムまで出掛けているので、彼らの代わりに庭の植物(ハーブと成長途中の木、そして今はトマトを育てている)に水をやり、出不精の身には貴重な日光を浴びる。 早々に日焼けしそうである。そう言えば、ハワイに行った時は三月にも関わらず皮膚が捲れるほど日焼けしたのだっけ。元々メラニン色素は少なくない方だと思う

          初夏の変容

          言葉を編む

          辞書を読むのが好きな子供だった。 小さい頃、家には幾つかの種類の辞書があって(漢和辞典、国語辞典、古語辞典、英語辞典など)、年季の入った辞書達がいつからあるのか、どこから来たのかわからなかったけれど、普段読んでいる本とは質の違う重厚感に浮き足立って、時間が空いた時は何気なく辞書を繰っていた。 知らない言葉が未だ世界に沢山存在していて、その一部に触れる時、私の世界まで一回り大きくなったような感覚がして、その感覚が心地よかった。 活字中毒の嫌いがある私は、バスや電車に乗ってい

          言葉を編む

          「この世界の片隅に」 感想

          今、なんでこのタイミングでと思うかもしれないけれど、たまたま「この世界の片隅に」の良いレビューを見つけてしまったので、今日は私もその映画の事について書こうと思う。 あの映画は、正直凄かった。 凄かったという言葉だけでは足りなくて、詳細に未熟な語句を並び立てながら言葉を紡ごうとしても、結局「凄かった」という一言に帰結せざるを得ないくらい、とんでもなかった。 最初は普通に昔の話として始まり、当時人々がどのように過ごしていたのか、近所の人との関係、恋愛、家族、友人、そのような日

          「この世界の片隅に」 感想