⑯会社との闘い(初期)
発達障害疑いの後輩を抱えて、職務環境を整えるように会社に要望したが、ことごとく断られたあと、自分は適応障害を発病し、時折出勤できなくなった。自席にいると集中できず、他会社と共有しているカフェテリアでの仕事は人目が気になるからだ。後輩とは1か月後に座席を離された。
出社できない場合は在宅勤務でよいと言われていたので、週3程度の在宅勤務を行っていた。コロナ前としては多い部類だった。
発病から数か月は直属の課長や部長とまだ話せていた。後輩だけが出社拒否の理由だった。
その後数か月たち、会社から後輩への謝罪を要求されたあたりから雲行きがおかしくなってきた。
その時は、後輩がネコ路地をパワハラで訴えたことは会社から聞かされていなかった。発病直後に後輩に対して行き過ぎた指導を行っていたらしいので、その点について謝ってほしいとのことだった。
私は「先に、会社の不備を会社が後輩に謝るなら私も謝る」と条件を付けた。私は何年も会社に助けを求め続けていて、ついに発病し、後輩につらく当たったかもしれないことを説明したが、総務部部長は会社がなぜ後輩に謝るのかわからないと言ってきた。総務部部長にとって、これまでの会社の不備はなかったことになっているのだった。
私からの交渉の結果、会社が後輩に謝ったらしい。しかし、私は会社の対応に不信感があった。
その後、私は後輩に「お詫び」を書いた。WORDで記載してPDFに変換して総務部部長に渡した。内容は以下のような内容だった。
「不快な思いをさせて申し訳ない。業務がきつくてフォローしきれなかった。会社には人員補充やあなたのキャリアアップなど改善要望を出していたがかなえられなかった。その結果、適応障害を発病し、会社に出す要望を本人にぶつけたことは反省している。でも、あなたは4年たっても手順を守らずに、仕事が定着しておらず、副業もしていて業務に協力的ではなかったよね。スキルアップも会社負担で行えるのに、口だけはいつも頑張ると言っていたが、実施されなかったね。もうあなたの指導はしないし、かかわらないようにします。」
謝罪文に対する後輩の反応は「あれは謝罪ではない。もういいです」らしく、総務部部長からの反応は「なぜ謝罪だけにしなかったんだ!」という怒号だった。また「PDFは書面ではない」と怒鳴られた。私は念のために謝罪文が改ざんされないようにPDFをテキスト形式から画像に変換して印刷不可のロックをつけて渡したためだった。ロックを外せとのことだった。
案の定、この後、総務部部長は、私が適応障害になったことを隠したまま、親会社のハラスメント窓口にこの謝罪文をつけて報告したことが分かった。総務部部長によると、私の適応障害と後輩へのハラスメントは関連しないため特に言わなかったとのことだった。
疑いは確信に変わった。私が提出した謝罪文は改ざんされているだろうと思った。私は親会社のハラスメント窓口に提出している情報が信用できないため、外部のハラスメント窓口に調査を依頼する事にした。
このころから、自部署部長や総務部部長からの無視、暴言が続くことになる。