さかな釣り
輪郭のないネコ
白いネコ。輪郭がないのではなく、私の描くネコは白猫。だから、輪郭がないように見えているだけ……というのが、私の言い分。難しい感想を言ってくれる人も多いけど、私のアートには計算なんてない。そもそもアートは計算して作るものではないと思う。白いネコが生まれるまで、自分の納得する白いネコを描き続けた。いろんな画材で描いたけど、やっぱりアクリルガッシュが素晴らしい。私には合っている。相性が良い。白いネコに求めていたものは「自然に至る」こと。ありのままでそこにあって、主張するのではなく寄り添ってくれる。だから「ある」とか「いる」という表現に近い。ネコとはそういう存在だと思う。私は子供の頃からネコとともに暮らしてきた。物心ついたときにはすでにネコがいて、ネコから生きるすべを学んだと言ってもいい。ネコが持つ本能は人にとっても必要なものだと思う。どんなに孤独になったとしても、ネコは一人でも生きられるメンタルを持って、誰かと一緒にいると一緒になって楽しんでくれる。臨機応変で自立した考え方を持っているネコを私は人生の教師として思う面もある。だからこそ、半端な気持ちでネコと向き合いたくない。私が思うネコ像を作りたい……いえ、作るなんておこがましいものではなく、私もネコとずっと寄り添いたいと思っている。白いネコを通して、見えないけど、そばにいて、気がついたときには背中にべったりとくっついて温めてくれている。体だけでなく心も一緒に温かくなって、私にたくさんの思いをくれた存在がネコ。だから、私はネコとともに生きている。猫愛といよりも、ネコとの共存関係といったほうがいいかもしれない。これからも私はネコを描き続けるだろう。
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猫の顔は輪郭が描かれていません。それなのに、はっきりと球体と解ることが出来ます。さらに顔の右下を見ると、猫の顔の輪郭の外に違う景色も見えるようです。白色の背景に様々な光景が見えるようです。
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