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病と闘う「チビ」から教えてもらった“幸せ”の見つけ方

よく「幸せになりたい」という言葉を耳にするが、“幸せ”とはどういう状態をいうのだろう。健康で不自由ない暮らしができることだろうか?もしくは何か偉大なことを成し遂げたときだろうか?

そんな“幸せ”のあり方について教えてくれたのが、かわぐちアニマルサポートで保護された猫の「チビ」。チビは病を抱えながらも、周りの人や猫を愛し、愛される幸せを知っている優しい猫だとわかった。

先代猫から引き継いだ茶白の“特等席”

ーー まずは、チビの簡単な紹介をお願いしてもいいですか?

「チビ」は耳カットをされていて、もともと地域猫だったんです。あるとき、餌やりさんがいつものようにご飯をあげようとしたら、道で倒れているチビを見つけました。

その方が病院に連れて行ったところ、腎臓の数値が悪いことがわかってそのまま入院。退院できたものの治療費がかかることもあり、面倒を見ることを家族から反対されてしまったそうで……。

川口市の個人活動の知り合いから預かりの依頼があり、副代表に一時保護してもらってから、私のもとにやってきました。ちょうどチビと同じ茶白の男の子が譲渡希望のお家へトライアルに行ったので、受け入れることができました。

ーー 元々、白滝さんのお家にいた茶白の子が卒業して席が空いたあと、新しく茶白のチビが来たということですね!当初、チビの様子はどうだったのでしょうか?

最初は人にも慣れていないし、ご飯も食べなくて体重も軽かったんです。シャーって威嚇したり、パンチもしたりしていました。でも私の経験上、茶白って優しくておおらかな子が多いので、「おそらく大丈夫だろう」と。

ーーたしかに、茶白は優しい子が多いイメージはありますね。

でも、ある日チビが吐いていたんですよ。 「吐き方がおかしい」と思い、病院に連れて行って血液検査してもらうと、血中のタンパク質がとても少ないことがわかったんです。

症例が少ないので原因はわからなかったのですが、尿検査をしたところタンパクの反応があり、自己免疫により腎臓を攻撃しているのではと。それから、腎臓と免疫抑制剤のお薬を飲むようになったんです。

ーーなるほど……そのことが原因のひとつで今、入院しているんですよね。 入院してからどれくらい経ちましたか?

入院したのが水曜日だから、4日になるのかな?ありとあらゆるところが悪かったんです。腎臓や肝臓だけでなく、糖尿や貧血など……。

何が原因なのかはわからないのですが、 血糖値が高いので今は血糖値を下げるためにインスリンを投与しています。

ただ、おかげさまで 回復しているんですよ!面会に行ったら、横になっているどころか起き上がっていて、目に力もありました。

人も猫も、みんなを笑顔にする癒しキャラ

ーー会いたかったのかもしれないですね……!普段から白滝さんに慣れている子なんですか?

私だけじゃなくて、どんな人にも懐く子ですね!皆んなにスリスリするし、ご飯を食べたいときはちょこんと座って待っているんです(笑)。

チビは誰にでも甘えるし、誰かを攻撃することもまったくないので、みんなの癒しです。 

ーー最高じゃないですか!人以外に猫にも優しいんですか?

猫にも優しいです! 一緒に遊ぶことはないのですが、相手が攻撃してきても「なに〜?」っていう顔で 見ているんです(笑)。

ーーすごく茶白っぽいですね(笑)。

遊ぼうとしないのは体調のせいでもあるのかもしれないのですが、病院の先生も「なでるとゴロゴロいいますよ〜!」と言っていました。

他にも、息子が布団に入っていると「足元でチビが寝ていた」という話も聞きましたね。

ーーなんだか、泣けてきちゃいますね。もちろん猫自身はすごく大変だと思うのですが、病を抱えながら一生懸命に生きている猫の姿を見ている人間のほうが、勇気をもらうことって多いですよね。チビの場合はすぐには難しいのかもしれないけど、お声がかかるとしたらどういったご家庭がいいと思いますか?

投薬や医療費などの負担が大きい子なのですが、それも含めてチビを愛してくださるご家庭ですかね。

家族を募集しているのですが、飲んでいるお薬のタイミングが大変だったり、投薬が1日も欠かせなかったり……。また、退院したら自宅でインスリンの注射もしないといけなくなるので、その辺りが難しいかなと。

でも、そんなチビのことを愛情を持って見守ってくださる方がいたら、家族に迎えてほしいですね。

ーー今回、白滝さんのお話からチビがどれだけ愛されているのかということが、すごく伝わってきました。チビには一刻も早く、元気になってほしいですね。


幸せとは、愛し愛されること

「自分のことで精一杯なのに、誰かを愛したり、優しく接したりするなんて無理」新しい仕事や人間関係が始まり、余裕がなくなったときこのように考えたこともあった。

しかし自分は困難な状況でありながら、人や猫に優しさや癒しを与えて、たっぷりの愛情を受けているチビの話を聞いて「なんて幸せそうに生きているんだろう」と感動を覚える。

幸せとは、自分以外の誰かを愛し、他者から愛されること。チビは私に幸せを掴む方法を教えてくれた気がした。

愛に包まれたチビの物語は、すべてを受け入れてくれる家族と出会った日から再び始まる。彼の姿はこの先も、私たちに勇気を与え心を明るく照らしてくれるだろう。

チビと一緒に暮らすカモミールのストーリー🐈


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