妊婦と自営業③
よく聞く妊婦の安定期というやつがやって来て平穏を取り戻したように思えた体調だったが、必ずしも常に安定しているというわけではない。
安定している日がほとんどではあるが初めての経験で体が適応していけてないのか、体調が優れなくて立つことができないほどしんどい時もある。
ここでも自営業ということに本当に助けられていて、少し体が動かなくても家族である夫に仕事を任せられるから遠慮なく休むことができる。
(それでもやっぱり罪悪感で泣きたくなる)
つわりが終わったら「もう無理です」ってなるギリギリまで働いてやるぜ!と燃えていたけど、安定期でもかなり休ませてもらうことがあるもんだなぁと感じた。
こうやってしんどい〜となって夫に仕事を任せて横になるたびに、もし会社に勤めていたら…と考えることが最近多い。
同じく第一子を妊娠した友達と頻繁に連絡を取り合っているが、立ち仕事をしている彼女はしんどくても周りを気にすると休んでいられないしなんとか働いている…という話を聞いた。
怖いなぁ…と感じた。
私も会社に勤めていたらきっとしんどくても働いてしまうと思うけど、子になにかあったら…などと働きながら考えると心が疲弊する。
(前職の会社はかなりサポートが手厚いけどそれでも無理して頑張ってしまうと思う)
こんな思いで働いている母親が日本にたくさんいると思うとなんだか悲しい。
最近はカウンター越しに常連さんと話すときも遠慮なく椅子に座らせてもらっている。
不恰好だけど「疲れすぎない!」をテーマに毎日働かせてもらっています。
すみません。
そういえばお客さんと子供の話をすることも本当に多くなった。
よくうちで集会をするおばあちゃんたちに伝えたときはすごく盛り上がってくれて、それから会うたびに「体調はどうや?」と声をかけてくれる。
お子さんがいる常連さんに保育園のことや子育てにまつわる物の話を聞いたり、世代が上の常連さんにはお子さんが小さかった時の話や妊娠していた時の話をしてもらったりする。
こういう話を人とすることで夫と私も父親母親の意識を芽生えさせていくのだなぁ…と自身の変化も少しずつ感じて新鮮な気持ちになる。
うちの客層はどちらかというと私たちと同世代か少し歳上の方々が多いから、経験談を聞かせてもらったり同世代と気持ちを分かち合えたりできることがありがたい。
正直な話…ぶっちゃけて言ってしまうと、オープンしたての店を経営する自営業者の収入は安定していない…!
そのくせに育休も取れないし手当も会社員の方が優遇されている。
家族3人食べていくためには結構崖っぷちな気がする。
とか言って、実は焦っているのは堅実な夫の方で私はかなり楽観的な性格なので、まぁ大丈夫か、なんとかなるっしょと思っている。
こんな自分がちょっと心配ではあるが。
自分たちが会社員だったら多少は安心して生活できてたんやろうな。
ちなみに私は産後できるだけ早く仕事に復帰したい!!と強く思っているので育休なんてなくて良かったかも。
育休がとれるという甘い誘惑があればいつまでも休んでしまいそうやし。
産まれた子を見たら仕事に行きたくなくなるのかなぁ。
今のところそうなるとは思えないけど産後自分にどのような感情が生まれているのかもわからない。
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