チョコチップクッキーへの思い
前職のカフェではあらゆる焼き菓子をコロコロとラインナップを変えて販売していたのだが、チョコチップクッキーだけは1年通してずっと定番菓子として存在していた。
職場の菓子たちをバクバク食べてきた勤続5年間やったけど、いつもそこにあるクッキーが1番好きかと聞かれたらそうではない。
思い返せばよく同僚とどの菓子が1番好き?という話をしたけどクッキーと答える人は多くはなかった。
なのですごく人気があるというわけではない気がする。
でもないと困る。ないと不安。
名脇役のような存在。
1番じゃないし、じゃあ2番!と言うわけでもない。
けど絶対神7には入ってるみたいな…欠かせない存在。
ネクタイにもそういう菓子が欲しいと思った。
プレーンスコーンはなんか人気になりすぎた気がする。
自分への評価を上げすぎかもしれないけど(笑)スコーンを褒めてくれる方はたくさんいらしたので。
よもぎマフィンもカルダモンスコーンも定番になったけど正直ちょっと選ぶにはチャレンジングな菓子だと思う。
なのでいなくても困らない存在かなと思う。
親しみがあって子供でも年配の方でも食べれてみんなが好きやけど、でもみんなに愛されすぎなくて常にストックがあるような菓子(笑)
なにが言いたいんや。
都合いい人みたいな言い方だな。
なんかわかんなくなってきたけど伝わってほしい。
とにかくその存在にはチョコチップクッキーしか当てはまらないと思って試作を重ねて提供を開始した。
前職のパクリで申し訳ないけど。
そしてネクタイのクッキーがその存在、地位を最近確立したなぁと感じている。
と言うのもやはり、チョコチップクッキー美味しかったです!と言われることは少ない。
なのでそこまで印象に残る菓子ではなかったのだと思う。
だが、売れ残ることもない。
ということはお客さんに選ばれている。
かく言う私も密かに「売れ残ったらクッキーを食べたい♪」とここ最近ずっと思っているのだが、そう思い始めた時から今もなお食べれていない。
なんやかんやで売り切っているのだと、はたと気づいた。
お客さんが馴染みある味だと感じてくれているのだと推測している。
「ここのクッキーがめっちゃ好きやねん」も「クッキー美味しかったです」もあまり多く言われないのは当たり前だ。
お客さんにとって特別ではない、想像ができる味なのだ。
コーヒーのお供に、あくまでも脇役として、あったら食べよかなと思われる存在なのだ。
たぶん。
そして私も「売れ残ったら食べたい♪」と思ってて結局いまだに食べれていないということ自体を忘れていた。
特に気に留めていないのだ。
めちゃくちゃ食べたいわけではない。
もしあったら食べたいと思うくらい。
このふわふわしたどっちつかず…だけど、なかったらちょっと寂しい!地位をクッキーは確立した。これはネクタイで定番化するのではと思う。
そういう菓子ができて嬉しいな。
作る難易度もそこまで難しくないので夫にもいつか使ってほしいと思う。
余談ですが、このクッキーは柔らかすぎてテイクアウトの袋に入れるとき私は少し緊張する。
存在も硬さもふわふわしてるとかそういう親父ギャグめいた話をしたいわけではありません。
まじな話です。
なのでよかったらタッパーを持ってきてくださるとありがたいです。
持って帰っていただくのも安心できるかと思います。
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*ネクタイコーヒー
京都府京都市下京区櫛笥通丹波口下る裏方町177-5