砂糖とミルクを入れる
育休(無給)をもらい始めて1ヶ月半が経過した。
最近は家でダラダラしながらほぼ毎日コーヒーを飲んでいます。
我が家にはコーヒー豆がたらふくある。
開封しては新しいものを買ったりもらったりしてまた開封、結果開封済みの飲み切っていない豆が溢れかえっているので、最近はそれらを消費して使い切ることにハマっている。
なんだか達成感があるのです。
全部飲み切ったら新しく美味しいロースターから豆を買おう…どこのロースターのどんなやつを買おうか…と考えるのが日々の楽しみの1つ。
育休中はペーパードリップで淹れたコーヒーに砂糖とミルクを加えて甘いオレにして飲んでいる。
妊娠前の私からすると自分が飲むドリップに砂糖とミルクを加えることは邪道であった。
コーヒーにも自然な甘さがあるから砂糖は不要やし、ミルクをいれたらコーヒーの味が薄まるし、とかなんとかかんとか。
だがしかし最近は砂糖とミルクを入れないことの方が珍しい。
妊娠してから今もなおブラックでコーヒーを飲むことがしんどくなってしまったのが事の始まり。
どんな焙煎度合いのコーヒーも砂糖とミルクを入れる。
フルーティさと甘みがある浅煎りのコーヒーを私は必ずブラックで飲んでいたし、砂糖とミルクを入れたら自分の好みの味ではなくなってしまうとずっと思っていたけど、別に入れても美味しいということに気づいたのは予想外だった。
(家に浅煎りのイーストファーメンテーションの豆があって淹れてみたらドライストロベリーのようにギュッとした甘酸っぱさがあるコーヒーであって、砂糖とミルクを入れるといちごミルクのような味わいになった。美味い。)
今でこそそんなことはないがコーヒーの仕事を始めた当初はブラックこそ正義だと思っていて、お客さんにはブラックで飲んでほしいという強制めいた希望があった。
砂糖を入れるのはもったいないしコーヒーに失礼だとかブラックにミルクを入れるならラテにした方が絶対良いとか。
ツンツンしていて嫌な思い出です…。
まぁ今もブラックにミルクを入れるお客さんには1回ラテをおすすめはするが、選択肢の1つとして見てほしいくらいで絶対ラテ!などとは思っていません(笑)
昔は砂糖とミルクを入れたコーヒーはありえないと考えていた、そんな自分がこんなにもそれにハマってしまうなんてと少し驚いている。
コーヒー屋で働く私もブラックで飲みたい時もあれば、砂糖とミルクを入れて飲みたい時もある。その時その時で飲む人自身が飲みたいスタイルを選択するのが1番だと再認識するきっかけとなった。
ただ、1番もったいないのはコーヒーを飲みたいけどブラックでは飲めないから仕方なくミルクと砂糖を入れなくてはいけないという先入観を持つこと。
うちのお客さんはそれが多いのでできるだけ入れる前にブラックで飲んでもらう。
いや!やっぱミルクいらない!ブラックでいけるわ!と気づいてくれるので嬉しい。
ブラックで飲んでもやっぱり飲めない、ミルクと砂糖を入れた方が美味しくなりそうだと感じてから加えてもらえるといいな。
余談だが、家で飲んだと前述したイーストファーメンテーションという発酵系のコーヒー。
私はどうも苦手でブラックで飲むことはできなかった。
嫌々飲むのも申し訳ないので仕方なくミルクと砂糖を入れてみたら結果的にかなり好みの味になった。
コーヒー豆を消費せねばと思って淹れたものからの副産物。
棚からぼたもち。
飲む人がミルクと砂糖を入れてよかったと結果的になってくれたらコーヒーも喜ぶと思う。
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*ネクタイコーヒー
京都府京都市下京区櫛笥通丹波口下る裏方町177-5