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ほぼ毎日note#238 梨売りのベテラン
ちょっとした市場で即席の果物店に立ち寄った。本当に箱をひっくり返してベニヤ板を並べた台を作ってるような構え。あの青果店や八百屋でよく見る丸い青カゴがあった。
「〇〇農場の梨!今年もそろそろラスト!4つで500円なんてめっちゃ安いよ!インターネットで調べてご覧!美味しいことで有名!すぐ出てくるよ!それがこんなに安い!」
もう漫画みたいにベタな果物売りのおじさんだった。久しぶりの感じだけど圧倒されるし、そしてめちゃくちゃ買いたくなる。
結果としてしっかり梨を買ってこんばんは美味しくいただいた。
あの市場のおじさんたちの声掛けってなんであんなにうまいんだろうか。文字にしてもあの生き生きとした感じは伝わらないんだよなあ。もっとおもしろくてワクワクする台詞だったのに、伝えられないのがくやしい。
市場にベニヤ板、という超アナログな果物店でインターネットで調べてご覧よ!というワードが出てきたのが刺さった。
たしかに市場に足を運ばなくても美味しい果物は手に入るようになった。自分たちでインターネットを介して幾多のフルーツを選べるし、現金のみじゃないし、ポイントも貯められるかもしれない。
だけど、情報の海をかき分ける労力、すぐには食べることができないリードタイム、配送料も含めて高くなる購入代価、落ちる鮮度。
ベニヤ板並べた市場の果物店はめちゃくちゃ強い。現代人が好きな、「ネットやメディアで有名な」商品がふらっと立ち寄った市場で安く、しかも最高の旬の状態をプロが見極めた厳選品が手に入るわけだ。
頭にタオルを巻いたベテランの梨売りのおじさんには、余裕の表情が見えた。だって、めちゃくちゃ介在価値あるもんね。唯一無二の力だよ。
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