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嫌な気分になるのよ

昨日は母の通院の日だった。一ヶ月分のお薬を出してもらい、簡単に最近の様子を報告する。

診察後は道の向かいにある薬局へお薬手帳と処方箋の紙を出して「後で取りに伺います。よろしくお願いします」と言って母に付き添ってスーパーまで散歩させる。・・・といってもスーパーはもう見えていて、散歩という距離でもないんだけれど。

最近の母は週一のデイサービスと月一通院でしか外出しない。動くのがおっくうなのかず~っとベッドの上でゴロゴロして寝て過ごしている。足が弱くなって歩けなくなる(+階段の上り下りが出来なくなってトイレに行けなくなる)のが怖いのでなるべく歩かせたくて連れ出しているんだけれど、母には多分伝わっていないだろう。

スーパーで好きなお寿司、パン、お菓子を買って家に帰る。その帰り道の途中で母が兄の話を持ち出した。「連絡がないけど、元気やろか・・・」

兄の話は正直したくない。「うちの場所は変わってないし、電話番号だってそのままなんだから連絡したければあっちからしてくるでしょ」と返した。

兄は離婚して自己破産もしている。知らない間に携帯電話も解約して、引っ越して、今は居所さえつかめない。母がうちにいることは知っているが放ったらかして行方を眩ませているのだ。そんな奴のことを私が心配する筋合いはない。

だいたい母の手術の費用が必要になった時でさえ兄は逃げたのだ。母に一円の援助もせずに。一切世話も放棄している息子を心配して、毎日世話をしている娘にはどこか『娘なんだから当然だ』と胡坐をかいている節があって腹が立つ。だから私は兄の話はしない。話を振られても嫌な気分になるだけなので。

でもこの小さな怒りがいつか爆発してしまうのではないかと思うと少し怖い。言っても通じていない老人に暴言を吐いてしまいそうで怖い。

そんな日が来ないことを願う。

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