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187.『濁流』
『濁流』
激しい濁流が押し流していく
無慈悲に、容赦なく、大勢で
木々を、建物を、生物を
社会を、時代を、こころを
最初から濁流だったわけじゃない
流れは清かったのかもしれない
水量は少なかったかもしれない
濁りはほんの一滴かもしれない
周りに染まってしまうから
流れに抗うことが怖いから
濁りを浄化しきれないから
理由はいろいろあるのだろう
でも
大事な何かを奪われた誰かへ
大事な何かを失くした自分へ
言い訳なんてできるわけがない
心のカケラがあるなら偽れない
コンビニで買ってきたような
3分でお手軽に作れるような
大量生産で後付けの個性などではなくて
生まれながらのカケラが残っているのなら
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2017年11月17日作
ラジオNIKKEI『私の書いたポエム』
2017年12月10日放送分